20振り ページ20
本丸を出てから約2時間が経ち、今は実家の玄関前。
いざ、両親に会うとなると、少し怖くてなかなかチャイムを押せない。
『…お兄、ちゃん。』
両親よりも、お兄ちゃんの方が何倍も会いたい。
ピンポーン
意を決してチャイムを押すと、前より掠れた音を出す呼び出し鈴。
「…はーい!!」
重々しい扉を開けて出てきたのは、ロシアに留学しているはずのお兄ちゃん。
「A…?………ねぇ、今までどこほっつき歩いてたの!!!!」
お兄ちゃんは、本当に心配してくれていようで、
僕を見るなり、すぐにかけより抱きついてくれる。
『お兄、ちゃん…。』
「余計な心配させんなよ…!!」
約1年と半年ぶりのお兄ちゃんは、相変わらずの姿で、
安心できた。
「お帰り、A。」
そういって、頬に挨拶がわりのキスをしてくれる。
『ただいま、お兄ちゃん。』
僕も、ちゃんと返事を返してからお兄ちゃんの頬にキスをする。
『お兄ちゃん、帰ってたの?』
「長期休みの期間に入ったから戻ってきた。」
一旦、リビングに移動して、話し込める状態にする。
『お兄ちゃん、あっちで彼女出来たの…?』
凄く気になっていたことで、とてつもなく知りたかったこと。
「一応、居るっちゃ居る。」
『やっぱり、居るよね。』
「でもな、今倦怠期なんだよ。」
倦怠期 カップルや夫婦にとっては難敵であろう存在。
お兄ちゃんと相手の方も倦怠期とは、なんか意外。
「っていうか、あっちは他の男に興味あるらしいし…。」
『お兄ちゃんがもっと好きになってもらえるように頑張ったら?』
お兄ちゃんは、悩ましい表情でお菓子を口に運ぶ。
『っていうか、お兄ちゃんの上に座りたい。』
「A、まだまだ子供だね。」
お兄ちゃんが留学する直前まで、ずっと、お兄ちゃんの膝の上に座ってた。
座ると、何故か安心できて、居心地がいいからすぐ、眠くなる。
「A、好きな子出来たの?」
『いまだに片想い…。』
ラッキーカラー
あずきいろ
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やっぴー - はじめまして。 私は左目が先天性白内障で、私は手術して治ったんですけど、この作品を見て、治らない人もいることを初めて知りました。 知る機会にしてくださりありがとうございます。 (2019年5月13日 5時) (レス) id: 9198392bc9 (このIDを非表示/違反報告)
reiri-、(プロフ) - 雷雅さん» ありがとうございます〜!!これからも読んで頂けるとかなりの確率で喜びます!!(新しいアカウントからで申し訳無い。) (2018年5月5日 1時) (レス) id: 14a1b8fccd (このIDを非表示/違反報告)
雷雅 - 更新頑張ってください! (2018年4月29日 18時) (レス) id: e8ca574508 (このIDを非表示/違反報告)
reon(プロフ) - かなみさん» ありがとうございます!!更新頻度遅いんですけど、これからも読んでもらえると嬉しいです!! (2018年4月25日 5時) (レス) id: bdbf8ffbab (このIDを非表示/違反報告)
かなみ - 初めまして!つづきをたのしみにしています (2018年4月22日 17時) (レス) id: 1c1fe68b1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:reon | 作成日時:2018年4月6日 2時