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「…ちっこいな。」
「りょーにもそういう時期があっただろ?!そだ、翔さんこの子どうすんすか?」
「お前ら教育係。廉のこと宜しくな!」
出勤といわれたものの、場所も何もかも分からずじまい。結局、昨日の男についてきた。男は、チャラい人に翔さんって呼ばれてる。
「廉は、色々複雑な家庭事情だからな。注意しろよ。」
『俺にだって中2の時まで母さん居たよ!!至って普通だよ!!!』
「それが普通じゃねぇーんだよ。」
普通でありたかった。なのに、普通ではいられなかった。それが悔しくて、拳を強く握ってしまう。
「普通って何?ってか、普通じゃなくていいんじゃね?」
そう諭してくれたのは、銀髪に眼鏡を掛けた男性。背も高いし、顔も整っていて、人気なんだろう。と、すぐにわかるほど。
「まぁ、りょーの言う通りだな。一人一人に個性があるからこそだろうし。」
『あの、なんか、ありがとうございます。』
『俺、早く仕事覚えたいので、また。』
諭してくれた男の人が、妙に怖かった。それに、さっさと仕事になれたかった。
「燐、どうだ?」
『意外と、出来る気がします。』
「そうか、それは良かった。」
ラッキーカラー
あずきいろ
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作者名:reon | 作成日時:2018年3月14日 22時