黄金の弾丸 (ページ12)

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第十一話気持ちページ12

家が無かった私の為にジョジョはなんと既に新しい家を用意しており、私は流されるまま新しい家に着いた。

「………でっか」

私が一人住むには一軒家は大き過ぎると思う。その点に関して、ジョジョはどこかズレているような気もする。

ドアを開けて入ると、既に家具が置かれており、ソファにはウサギのぬいぐるみが置かれていた。

「か、可愛い…！」

白いウサギで、その横に添えられている花束には「可愛らしいシニョリーナへ」とメッセージが添えられていた。

＊

「ジョジョって何でこんなに良くしてくれるんだろう……」

夕食と入浴を済ませた私は、開放的なバルコニーから夜のナポリの海を眺めていた。

「でも、きっと誰にでもこんなに優しいよね！？私だけ、な訳ないじゃん！」

パン！と浮かれていた自分の頬を叩き、目を覚まさせた。まだ本調子ではないのかもしれない。

聞いたところによるとジョジョ、フーゴ、ミスタは元々同じチームだったので仲が良いのか、同じ家で生活しているらしい。

最初はジョジョとミスタだけだったが、半ば強制的にフーゴを入れたとか何とか。

「仲良しっていいなあ…。私も、せめて親友か恋人が欲しい…」

"……は、…を………ですか？"

「うん？」

突如、私の頭の中に男の声がした。誰なのかは掴めない声だったが、嫌な声ではなかった。

「なんだろ、今の」

しかし、生来能天気な私はとくに気にも留めず、月明かりにジョジョから貰ったお守りを照らしていた。