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「そういえば今更なのですが…本当にレティにスタンドは無いんですよね?」


ジョルノがそう言うと、全員の視線がレティに向いた。見目が良いとはいえギャング、ましてや男の視線は慣れていないのか、一瞬レティはびくりとなる。


「う、うん…本当にないよ。見えるけど」


「しかし、ポルポの試験でライターの火を消さずに過ごす、もしくはあの矢をかわせたんですか?」


「あれ、そんな試験受けてたの?私の時はもっと違った筈なんだけど」


変な話、と言って彼女は紅茶を飲んだ。


「そういえばさ、角のお店がプリン安くなってたよ。ジョルノ、プリン好きだったよね?」


「ええ、まあ…」


ジョルノは少し恥ずかしげに視線を落とす。プリンが好きだというのは彼にとって子供っぽいことなのか、隠しているような感じだった。


少し微笑ましい空気が流れていたが、それを搔き消す怒声がした。



「このチンピラがッオレをナメてんのかッ!何回教えりゃあ理解できんだコラァ!」



いつものようにナランチャの出来の悪さにフーゴがキレてしまい、フォークをナランチャに突き立てていた。



「フーゴよぉ…今に始まったことじゃないだろ…」


ミスタが若干呆れながら言うが、キレたフーゴは聞く耳持たずで手が付けられなかった。


「レティ…すまないが止めてくれ」


「やーん、人使い荒いなあ」


同年代だからか、女だからか、フーゴはレティの言うことならキレていても耳に入る。それにブチャラティ達が気付いて以来、仲介役はレティになった。

*→←第一章「航海の記憶より」



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作者名: | 作成日時:2019年4月28日 19時

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