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「あ、そうだ!私もスーツ着れば良いんだよ!護衛が目的ならアリだよね?」
「いや多分お前のサイズはないと思うぞ」
「でもそれなら私のサイズのドレスもないんじゃ…」
「いや、ドレスは割と種類が多いからな…これならお前でもいけると思うぞ」
アバッキオに見せられたドレスの種類はバブルドレスだった。名前は可愛いが…。
「子供っぽいよね」
「子供だろ」
「そりゃそうだけどさ…」
これ以上は何を言っても無駄だと思ったので私は。まあ仕方ないか、と自分を頷かせることにした。
「ぜっっったいにナメられたくないから仕込みナイフしとく」
「物騒だな…」
「だって変なのいたら嫌じゃん…」
「まあそれは僕もわかるけどな」
フーゴと共にうんうんと意気投合し、私は「みんなの正装も珍しいっちゃ珍しいけどね」と言った。
「動きにくいのは嫌だなァ〜〜」
「一緒に諦めて腹括ろうナランチャ」
「折角だし終わったら記念撮影でもするか?」
「何に使うのさ、そんな写真。遺影とか?」
「お、良いなそれ」
遺影が堅苦しいスーツでたまるか、とアバッキオが言い、リビングには笑いが起きた。
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作者名:茜 | 作成日時:2019年4月28日 19時