17話 朝だよ〜 ページ18
胡珀side
ピピピ…
無機質なアラームの音で目が覚める。
携帯のロック画面には5:00と表示されている。
アラームの音を止め、ゆっくりと頼りない腹筋で起き上がり、パジャマを着替え、顔を洗い、イヤホンをスマホに差し込んでいつも通りの曲を流す。
「…今日は、掃除か。」
今日から
ちなみに学校は明日から。
学校は、アイドルなどの芸能人が通っている学校だ。
普通の学校では対応できないことも、ここの学校では対応してもらえる。
「さぁて…。始めますか。」
栄香side
個室でシャワーを浴びて共同スペースへ向かった。
すると香ばしい匂いが漂ってきた。
「栄香おはよ。」
「胡珀！なんだ、胡珀が朝ごはん作ってたんだ。」
エプロン姿の胡珀を見るのは久しぶりだ。
「献立とか考えるのかなぁ？とか思ったけど、ちゃんと連絡してメニューを教えてくれるんだよね。あと作り方とか。」
ご機嫌で料理を作る胡珀。
鼻歌も歌っていて、その曲は懐かしい曲ばかりだった。
メロディを歌う胡珀に合わせ、私が重なり奏でる。
輝く瞳に 笑顔はつきもの ♪
大好きな気持ちは いつもすぐそばに ♪
大嫌いは遠くに飛ばして ♪
シアワセになる魔法をかける ♪
「あー！懐かしい。
…胡珀もハーモニーのパート覚えてたんだね。」
「…うん。
それにこれは…亜季が1番大好きだった曲。」
…あぁ、やっぱり胡珀はあの時のことを悔やんでるんだ。そして、大好きなんだ。
私は相談する予定だったことを話す。
「ねえ、胡珀」
「ん？」
「あのね…『笑顔の魔法のかけかた』を…
夏フェスで歌わせて欲しいの。」
背を向けた胡珀に話しかけても反応が無い。
「…あの曲は…。私達。
プレガルの3曲目のオリジナル曲だよ…？」
「分かってる。」
「…それをソロで歌うの？」
「うん。そのつもり。」
だんだんか弱く、そして怒りのこもった声が聞こえ始めた。
「…だめだよ。
あの曲は3人でしか歌えない。他の曲も。
プレイガールズプリンセスでしか歌えない。」
「じゃあいつ、胡珀は戻ってくるるの⁉」
怒りがこもり少し大きな声を出してしまった。
「そ、れは…」
胡珀の体がビクッと跳ね、あからさまに私が大きな声を出したのを驚いている
「嫌い。…いつまでもそうやってウジウジしてる胡珀は…大っ嫌い！」
私は振り返りもせず部屋にまた戻った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 84人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「歌い手」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
朧月天音(プロフ) - ねねさん» ありがとうございます！これからもがんばりますね。 (2021年2月1日 23時) (
レス) id: b60a9fb89a (このIDを非表示/違反報告)
ねね(プロフ) - 朧月天音さん» いえいえ！この作品とても面白くて大好きです！これからも応援してます！ (2021年2月1日 22時) (レス) id: 49c6cbab24 (このIDを非表示/違反報告)
朧月天音(プロフ) - ねねさん» わわ、その通りです！速攻で直しました。ありがとうございます。 (2021年2月1日 22時) (レス) id: b60a9fb89a (このIDを非表示/違反報告)
ねね(プロフ) - 失礼だったらごめんなさい28話のところ体温28度じゃなくて38だと思います。 (2021年2月1日 22時) (レス) id: 49c6cbab24 (このIDを非表示/違反報告)
朧月天音(プロフ) - 猫築かなめさん» わぁぁ！好きです((唐突すぎるわ。 ありがとうございます！うらたさんはですねぇ…次の次くらいに登場します！読んでくださりありがとうございます。本当に！ (2021年1月23日 21時) (レス) id: b60a9fb89a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：朧月 天音 | 作成日時：2020年7月25日 21時
