【2*黒バス】泣くな、笑え笑え。【虹村修造】

。両片思い　虹村side ページ43

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「……私もそのこと言おうと思ってた」




「………うそ」



「ほんとだよ、ほんと。…まさか修造に先を越されるなんて思ってもみなかった」





･･うそ、
いや、……え。



ついていかない頭と、泣いてるのか笑ってるのかよくわからない顔のAと。





「冗談って誤魔化したけど、あれ、本当だったんだ」



「え、いや、･･え、」



「私もびっくりした」






まさか、ずっと両片思いだったなんて。



お互いがお互いを気遣って、“幼馴染”を崩さないでいたんだ。



本当は一線を越えたいはずなのに。






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「じゃあ、えーと、その」




Aも好き、俺も好き。




その事実がわかってしまった今、どう接していいのかわからない。
今更感しかないけど。





「えっと、うん」




それはAも同じのようで。






それでも、なんとかしようと思ったのか

がくがくと壊れかけのロボットのようにギクシャクした動きで、
Aが抱きついてきた。





「っ!?…は！？」





え、ちょっと待てちょっと待て。

さっきよりも状況が把握できない。
あ、夢かもしれない。




けれど夢じゃない。


ふわりと人間的な重みと、まるでどこかの花畑にでもいるような香りが、現実逃避の邪魔をする。









「……漫画の受け売り」




りんごみたいな顔でぎゅうぅっと抱きしめてくるAに、
俺のりんご度も加速した。




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