【黒子のバスケ】平凡一般モブ系少女ととある赤色の天帝【赤司征十郎】

モブ4人 ページ5

「それじゃ、俺はそろそろ……」

「あ!!待ってください!!せめて、何かお礼を……」

部活動の時間を奪ってしまってまで手伝ってもらったのに、何もしないのは私の流儀に反します!!

なので、立ち去ろうとした赤司征十郎さんの腕を掴んでその場に留まってもらう。

赤司征十郎さん……長いので赤司さんは、予想外だったのか、少し驚いた顔をしていた。

「いや、俺が手伝いたかっただけだから、お礼なんていい」

それじゃあと言って、結局赤司さんは立ち去ってしまった。

私はやっぱり何かお礼をしたいと思い、何にしようかその場で悩んでいると、完全下校の十五分前を告げるチャイムがなってしまった。

慌てて図書室の鍵を閉め、職員室に持っていった後私は下校した。









・

次の日の昼休み〜

やっぱり慣れない他より少しだけ大きなドアの前に私は立っている。

ゆっくりと深呼吸をして、気持ちを落ち着かせてドアをノックする。

中から「はーい。どうぞー」なんて間の伸びた声が聞こえるからちょっと拍子抜けし、「し、失礼します」とドアを開けた。

「いらっしゃいAちゃん」

「こ、こんにちは白蘭先輩……」

彼女は白蘭先輩。苗字が嫌いだそうで、私は名前で呼んでいる。

１つ上……つまり、3年の先輩で美術部所属。

白蘭先輩はいつも美術室(ここ)にいる。

なぜなら、先輩は保健室登校ならぬ、美術室登校をしているから。

理由は教えてもらっていないけれど、入学してすぐに何かあったらしい。

白蘭先輩のことについては私より詳しい先輩がいらっしゃると聞いていますが、私は未だかつて、その方にお会いしたことがない。

「あ……その絵は“溜息”の新作ですか？」

「フフッよく分かったね……」

“溜息”というのは、先輩の描く絵のシリーズのこと。

１番最初の絵の題名がそれだったからという安直な理由らしい。

蝶をモチーフにしたそれは毎度ながらとても綺麗です……。

途中までしか描かれていない絵にうっとりとしていた私ですが、先輩の

「何か相談があるんじゃないのかい？」

という声で現実に引き戻された。







・

▼白蘭先輩(初期設定:はくら)

▼苗字は九ノ瀬

▼Aの１つ上

▼美術部所属

▼綺麗な白髪とも銀髪とも言える長い髪を後ろで１つ結び

▼蝶をモチーフにした“溜息”という絵のシリーズを描いている

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