モブ12人 ページ13
「え?あの……赤司さん?」
驚いた表情まま固まってしまっている赤司さんに今度は私が驚いた。
赤司さんでもこんな表情……するんですね……。
「……いや、すまない。かなり驚いてしまった……。これは、借りることは出来るかい?」
「あ、はい」
「じゃあ、推理物とこの作品の1番最初を借りても?」
私は喜んで2冊のノートを渡した。
そこで、赤司さんが手に持っているものに気がついた。
「あの……赤司さん。その紙袋は……?」
「ああ。昨日はありがとう。お陰で有意義な休憩時間を過ごすことができたよ」
そう言って紙袋を私に渡してきた赤司さん。
中にはタッパーが綺麗な状態で入っていた。
「そんな!!捨ててもらって良かったのに……わざわざ……」
「今日は、それを返すのともう一つ用……というか、頼みがあったからね」
私は小首を傾げた。
一体何をお願いされるのだろうか……。
ハッ!!もしかして、もうこういうお礼は必要ないとお願いという名のとうまわしな言い方をしただけのかなりド直球のお叱りなのでは!!
1人で悶々と考えていると、赤司さんは2度目の予想の斜め上をいく答えを出した。
「良かったらまた、差し入れを作ってきてもらえないだろうか?」
全く逆の回答だった。
「部員達も随分気に入ってね……。あ、勿論俺もだけど」
「……っ!!」
言葉にならなかった。
さっき小説を褒めてもらった時も凄く嬉しかった。
だけど、それよりもっと嬉しいと感じた。
「わ、私で……いいんですか?」
声が少し震えたのが自分でも分かった。
赤司さんだから絶対に有り得ないだろうけど、からかわれてるだけ……なんじゃないか……。
そう、マイナスの方向に捉えてしまう。
だけど赤司さんは微笑みながら、
「ああ。君だからいいんだ」
と言ってくれた。
何故かその時、顔が熱くなるのを感じた。
そのせいで呆然としてしまった。
さて、ここで話は冒頭に戻る。
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危機屋(プロフ) - 富士山さん» コメントありがとうございます!情景描写ばかりでどうなのかとも思いましたが、そう言ってもらえて良かったです。これからも頑張っていきますので、夢主達共々よろしくお願いします! (2017年5月5日 9時) (レス) id: 3d72017146 (このIDを非表示/違反報告)
危機屋(プロフ) - 夕さん» コメントありがとうございます!そう言ってもらえるととても嬉しいです。これからも夢主達のほのぼのライフをお楽しみください! (2017年5月5日 9時) (レス) id: 3d72017146 (このIDを非表示/違反報告)
富士山 - 1話1話とても読みやすく面白かったです(*^-^*) (2017年5月5日 5時) (レス) id: 04d6e92050 (このIDを非表示/違反報告)
夕 - ほのぼのとしていて、読んでいてすごく楽しいです!これからも頑張ってください。 (2017年5月4日 23時) (レス) id: bd8d65e0d8 (このIDを非表示/違反報告)
危機屋(プロフ) - アカリさん» コメントと応援、ありがとうございます。これからも頑張っていきますので、主人公達をよろしくお願いします! (2017年3月31日 19時) (レス) id: 3d72017146 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:危機屋 | 作成日時:2017年2月5日 12時