【ワールドトリガー】玉狛支部所属、弓士やってます。 2

91話 ページ43

三雲「それに、我慢強いし真面目だし、

コツコツした地道な作業が得意だし、

集中力があります。



あと意外と身体がやわらかいです」



空閑「おおー…!」



千佳は恥ずかしそうにする。



宇佐美「ふんふん、なるほど。

…よし、わかった!



わたくしめの分析の結果。

千佳ちゃんにいちばん合うポジションは…」



迅「狙撃手だな」



宇佐美「あー!! 迅さん!!

アタシが言いたかったのに!



なんで言っちゃうの、もー!」



迅「おまえがもったいぶるから」



そう言ってケラケラと笑う迅。



＿＿＿＿しかし何だろうか。

廊下に鳴り響く足音。



それはどんどん近づいてくる…



ﾊﾞﾝｯ!!



開いた扉の先には、1人の女性。



「あたしのどら焼きが、ない!!!」



そう言って青筋を立てている彼女。

玉狛支部所属のA級隊員、小南桐絵である。



小南「誰が食べたの!!?」



彼女の視線の先には…陽太郎。



小南「さてはまたおまえか!?

おまえが食べたのか!?」



彼女は眠る5歳児に叫ぶ。

彼を、逆さ吊りにして←



陽太郎「むにゃむにゃ…

たしかなまんぞく…」



小南「おまえだなー!!?」



宇佐美「ごめーんこなみ。

昨日お客さん用のお菓子に使っちゃった」



小南「はあ⁉」



宇佐美「また今度買ってくるから〜」



小南「あたしは今食べたいの!!」



今度は宇佐美の頰が彼女の手によって伸びる。

相当どら焼きを食べたかったのか、

かなりご立腹だ。



「なんだなんだ、騒がしいな小南」



「いつもどおりじゃないすか?」



そんな彼女と同様に、

2人の男性がドアの向こうから現れる。



＿＿＿＿この人たちが、玉狛支部の…?



「…おっ」



修の視線に答えるように、

男性のうち1人が声を上げた。



「この3人、迅さんが言ってた新人すか?」



小南「新人…!?」



小南は怪訝そうな声を漏らす。



小南「あたしそんな話聞いてないわよ!?

なんでウチに新人なんかくるわけ!?



迅!!」



指名を受けた当の彼が立ち上がる。



迅「まだ言ってなかったけど、実は…



この3人、おれの弟と妹なんだ」



＿＿＿＿程度はそれぞれとはいえ。

周囲に驚愕が走る。



小南「えっ、そうなの?」



A「…また始まった」



溜息をつきながらも少し楽しそうなA。



修と千佳は、

わけがわからないと言わんばかりに

その視線を泳がせている。

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