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オカザワside
会場から歩いて5分程の所の公園のブランコ。
セイヤさんは1人で座っていた。
オ「セイヤさん!どうしたんすか!」
セイヤさんはビクッと肩を上げると、振り返って、弱々しい声で、「あぁ、オカザワか。」とだけ言うと、困ったように笑った。
俺は「俺でよければ聞きますよ?」とだけ言って、隣のブランコに座った。
数秒の沈黙。
俺は沈黙に耐えきれず「みんな心配してるし、すずちゃんとあやちゃんも待ってるんで、帰りましょう?」と言おうとしたが、意外にも、セイヤさんの方からその沈黙を破った。
セ「おれな、すずちゃんの事好きやねん。いや、JKやし、29のオッサンがキモいとか自分でも思ったけど、やっぱ好き。でな、その事、ソゴウに相談しててん。あの〜オカザワがハグの現場に偶然居合わせた時な?んで、色々やってもろたねん。なのに俺、一時のテンションに身を任せすぎて、シンノスケと2人で仲ようしてる所見て、1人でイライラしてもうて。そんでソゴウに当たってもうたねん。」
オ「別に良いんちゃいます?JK好きでも。てか多分ソゴウさんは怒ってませんよ。そんな事で怒ってたらバンドここまで続きませんて。ね?」
セ「怖いねん。」
オ「何がですか?」
セ「こんなんで俺いいのかなって。俺の今のこの言動は果たして正解なのかって。怖いねん。そうやってまた同じ事して、みんなが離れてくの。嫌われんの。」
オ「だれも嫌いませんよ。だってみんなここで終わったらもう終わりなんですもん。俺だってそうっすよ。ここで嫌われたら、ここで変な事したら終わるって。バンド終わったら俺ら何もないじゃないですか。だから絶対嫌われないんですよ。逆に嫌っても終わるじゃないですか。このバンド1人いなくなったら終わりますもんね。だから大丈夫ですよ。絶対嫌われませんて。」
「じゃ、行きましょか?すずちゃんもまってる事だし。」と、俺は言い、セイヤさんと共に会場へ帰った。
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ネズミちゃん - お話拝見しました!これからの展開がとても気になりますね!それに洋平さんも出ててイケメンパラダイスなところがとても魅力です! (2016年11月22日 6時) (レス) id: 52fc4bbb8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かな | 作成日時:2016年8月8日 2時