コイツ等異次元だな。 ページ36
紺炉side
中庭に激しい音が響き合う
互いの呼吸音、風を切る音、地面を蹴る音__
一方が仕掛ければ相手は其れを躱し反撃に転じ、もう一方が仕掛ければ其れを逸らしそのまま攻撃に移る。
攻防一体、全身全霊の駆け引き__
まさに、常人には見えぬ境地のやり取りが行われていた。
紺「…凄ェな。
姫さんといい若といい、未だに一撃も受けずやり合ってやがる…」
もう既に十五分が経っていた。
「「やっちまえー!!」」
珍しく大人しいまま、紺炉の隣で縁側に座って野次を飛ばすヒカヒナ
「全く分かんねぇ!!が、頑張れ若ァ!!!」
「姫さんも負けんなー!!」
「そこだそこだァ!!」
酒飲みながら好き勝手騒ぎ立てる奴等
紺「(後で紅に絞られンだろうなァ…)」
多分このやり取りが目で追える程度になるよう、後で隊員には紅の厳しい鍛錬が待ってるだろうと騒ぐ酒飲みに同情の視線を送る紺炉、大正解←
こんだけやっても未だに両者傷一つ負っていないのを見て、矢張り実力者なんだと素直に驚いた。
しかし紅はまだ火を使っていない。
Aも夢?の呼吸…だったか、あの綺麗な技を使ってはいないようだ。
紅「__A」
『…何』
紅「…アレ使わねェのか」
紅も同じ事を思ったようだった。
『普通人に向ける技じゃない。…それに紅だって、炎使ってない』
紅「…」
紺「(よく顔色一つ変えず会話できんのな)」
紺炉は隊員から草餅を一つ貰った←
紅「(少し位構わねぇか…)_行くぞ」
距離をとった瞬間にそう言って炎を纏う紅
『…ふふ、どーぞ』
少しニヤけながら木刀を構え直すA
紺「ふっ、二人して子供見てェだなァ。
(まぁ紅もAも、対等に戦える奴は中々いなかったからな)」
…そういや子供だったか。
紅より2つほど幼いらしいAを見て思う。
ヒナ「紺炉飲むかー?」
ヒカ「飲むかー?」
紺「あァ、ありがとな」
紺炉は温かいお茶に口を付けた←
そんな呑気な空間に、ピリッとした空気が伝った
紺「…?」
紅「__“居合手刀 壱の型 火月”」
『“夢の呼吸 拾ノ型 白昼夢”』
ほぼ同時に技を放つ
「「「……うわぁ」」」
紺「(しまった…)」
さっき迄のどんちゃん騒ぎはしんと静まり返り、皆の顔が一斉に引きつった。
風圧で建物が揺らいだ。
酒を飲み歩いていた人は転び、紺炉が貰った湯呑みはヒビが入った。
アイツ等絶対此方を狙っただろ…
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イチゴミルク(プロフ) - 受験頑張って下さい!!それと,この作品本当に好きで,とっても面白いので出来る時に更新頑張って下さい!!!応援してます〜! (2021年9月14日 19時) (レス) id: 9f32c5ebed (このIDを非表示/違反報告)
ゆら - 受験お疲れ様でした?小説の続きも頑張ってください (2021年3月17日 6時) (レス) id: 30a8cc87a9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆら - 私も受験生なので頑張ってください (2021年2月13日 9時) (レス) id: 30a8cc87a9 (このIDを非表示/違反報告)
あおり(プロフ) - 私も頑張りますので! (2020年11月20日 7時) (レス) id: a183b3bfa3 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - あおりさん» うっ、合否…ハイ。良かったらお伝えします…ハイ。頑張る (2020年11月20日 7時) (レス) id: 6412d0e74c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:闇月 x他1人 | 作成日時:2020年8月4日 8時