第15話「名前呼び」 ページ18
「えーと、取り敢えずこの椅子に座ってもらってもいいですか?」
「お、おう!」
元親が眼帯を外してくれてAはほっ、としながらも元親が最初に風呂に入れるのは間違っていたのではないかと思い始めてきた。
何故かというと元親はテレビを説明したときに凄い関心を持ち好奇心いっぱいの眼差しで凄い質問責めにあったのは記憶に新しい、シャワーの構造や下手したらシャンプーなどのことを聞かれてしまえば何も答えられない。それにそのようなことを話していれば次々に入らなければいけない人たちがいるので入る時間が遅くなっては大変だと思いつつも済んでしまったことは仕方ないので諦めることにする。
『まずこの突起物を捻れば水が出ます、水が出たらこの布を浸し軽く絞ったらここにあるボトルから液体をだし布につけてください。つけたらそのまま身体に擦り付けるように洗えば泡が出てきます。ちなみに身体に害はないので安心してください。』
「わ、分かった。こっこうか?」
元親はAが説明した通りに身体を洗い始めた。思ったより物分かりは良いんだなぁととても失礼なことを考えていた。
「なぁ、洗ったけどこれは水で流しちまっても良いのか?」
『あっ、はっはい!お願いします。』
Aはシャンプーの説明はどうしたら良いのだろうと悶々と考えていたらいつの間にか元親が体を洗い終わっていたようで少し驚いてしまった。
『水で泡を流し終わっt…「あ、あのよぉ…」
次にシャンプーの説明をしようとしたら元親の言葉で遮られ思いもよらない状況にAは目をぱちくりさせた。
「なっ、名前で呼んでもいいか?」
『は?』
Aは思わず態度の悪い言葉が出てしまい思わず口を両手で押さえるとその様子を見ていた元親が笑った。そういえば元親からは名前ではなく「なぁ」とか「おい」とでしか呼ばれていなかったのを思い出す。A少しでも心を開いてくれたのかと思い、勿論です!と言えばふっ、と元親は微笑んだ。
「もうひとつ我が儘を言えばAにも俺のこと名前で呼んでほしいんだけどよ…い、いや別に深い意味はなくて長宗我部さんなんて長いし呼びづらいだろ?」
元親が言ったもうひとつの我が儘はAにとったら嬉しいことだった、今の台詞で少しは信頼してくれたというのが分かって素直を嬉しかったのだ。Aは頬が緩むのを必死に抑えながらも、こちらこそよろしくお願いします、元親さん!と言えば両者ともなく笑いあったのであった。
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りんね(プロフ) - 千鶴さん» コメありがとうございます!!小説書いているんですか!?私もそちらの方に訪問させていただきます(^^)更新頑張ります!! (2014年10月5日 11時) (
レス) id: 9703cf26bf (このIDを非表示/違反報告)
千鶴(プロフ) - 面白いです!!私も同系統の小説書いてるのでちょくちょく参考にさせていただきます!更新頑張ってください♪ (2014年10月5日 11時) (携帯から) (レス) id: 7b6342c28e (このIDを非表示/違反報告)
りんね(プロフ) - 夏目さん» お気に入り登録していただきありがとうございます!!これからもそこそこの頻度で更新していくつもりなので読んでいただけたら幸いです(^^) (2014年10月4日 19時) (レス) id: 9703cf26bf (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - とても面白いです、お気に入り登録させていただきました、更新頑張って下さい(^o^) (2014年10月4日 16時) (レス) id: 0237bf75f9 (このIDを非表示/違反報告)
りんね(プロフ) - ありがとーww (2014年9月27日 21時) (レス) id: 9703cf26bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんね | 作成日時：2012年12月19日 23時
