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図書委員 ページ8

「改めまして、一年一組の澁澤Aです。高校から入ってきたもので友人に案内してもらったんです」

そう言うと綾辻先輩は谷崎くんをじっと見る

「今日、妹と出かけるのはお勧めしない」

「へ」

「先生が見回っているからな。指導されたくなかったら大人しくしておけ」

何故妹がいると判ったのだろうか

そう思いながら入部届けを出す

「じゃあ私達はいく」

「うん、ありがとう」

手を振られたので振り返すと嬉しそうに笑い返された

可愛い

「さて、図書委員会と言っても特にすることはありません。本の貸し出しや本棚の整理やらをしていたら大丈夫ですよ」

「時々季節限定のイベントをする。ハロウィンは本格的だぞ。ま、顧問が彼奴だからな」

そう言ったと同時に扉が開き、少し年老いた先生が入ってきた

歴史担当の京極夏彦先生だ

「ああ、新入生か」

「此奴がホラー好きだからハロウィンは本格的だ」

「私はどうでも良いですけど、まあ面白いですよ?イベントに参加した大半の生徒はげっそりした顔で出て行きますから」

何が行われたのかは聞かないでおこう

「ああ、そう言えば、私が一応委員長で行人さんが副委員長です」

「ああ、書類上はな」

書類上?

「えっと、では、何をすればいいんですか?」

「帰る時間は好きで構いませんよ。まあ大抵生徒がいる時間前では残った方がいいでしょう」

「生徒が来なさそうだったら帰っていいぞ」

「そんな自由では困るのう」

そう言いながら京極先生は私をじっと見る

「な、なんですか」

「……憑いておるのう」

「は?」

「ああ、只の爺の戯言だ放っておけ」

「爺とは失礼だな。綾辻君」

「それはすみません。京極先生?」

……二人は仲が悪いようだ

「冗談はさておき、一年生は帰って良いぞ」

「そうですか……って冗談だったんですね?」

「半分はな」

そんなあやふやな事を言われたが礼をして帰る準備をする

「そうだ、因みにAさんは何故この部を?」

そう条野先輩に言われ少し考えてから

「……一番慣れているので」

と言った

「貴女も中々ずる賢いようですね」

そう言われて少しどきっとしながら鞄を持つ

「……そうだ、私は生憎目が見えませんがそれ以外の五感が鋭いのですよ。例えば……心音も」

そう言って笑う条野先輩

「……今からでも入部取り消しって」

「効かんのう」

こうして私は癖のある図書委員会の一員になった

兄の友人→←只者じゃない?



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リュカ(プロフ) - 長音_chinon_さん» ありがとうございます!本当ですね……直しておきます!ありがとうございます! (2019年10月9日 19時) (レス) id: ca9d24e2f0 (このIDを非表示/違反報告)
長音_chinon_(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいたます!!一つ思ったんですけど梶井さんのやつマッドサイエンティストではないでしょうか? (2019年10月9日 18時) (レス) id: a14d8293f8 (このIDを非表示/違反報告)
リュカ(プロフ) - 美玲さん» ありがとうございます!はい、そんな風な感じの夢主にしてるんですよ〜中也さん、出てるのでお楽しみに! (2019年9月30日 21時) (レス) id: ca9d24e2f0 (このIDを非表示/違反報告)
美玲 - 初めて見ましたけど「人間的に失格」とか凄く夢主毒舌だけどピュアですね!続き楽しみにしてます!それと……中也さんって出ますか? (2019年9月28日 16時) (レス) id: 3490bed0b6 (このIDを非表示/違反報告)
リュカ(プロフ) - I am gotさん» ありがとうございます!頑張りますね (2019年9月23日 16時) (レス) id: ca9d24e2f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リュカ | 作成日時:2019年9月22日 13時

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