Cherry Bomb（2）

＿82（BTS） ページ32

念願の一位をとれて。

それがまぐれなんかじゃなくて。

音楽番組で4つも一位だった。



今までと曲調も違う。

最初はコンセプトが変わりすぎるという
反対意見もあって違う曲がタイトル候補だった。

ラップメインの曲。
あれも好きだったけど、この曲は
「I NEED U」は素直に歌ってみたい曲だった。

初めて「愛」を歌った曲。


この曲を聞いたAさんはこれだと言った。

不思議そうにしているPDや俺たちを他所に、
ヌナは携帯で連絡を取りながらさらさらっと書いていく。

絵コンテのようなものに、洋服のデザイン。

一人ひとりの名前が書かれていくそれに
みんな驚きながらみていた。



ヌナが電話を終えると同時に書き終えたその紙を
PDは受け取ったあと、大きく頷いた。



PD「新しいな。」

「彼らの世代にとってこの一瞬て
バカらしくも、花のように素晴らしいときでしょ。
一生の思い出になるくらい。」

PD「確かに、いまでも思い出す。」

「それを表現するには危うさと儚さが必要。」

PD「決まりだな。、、ナムジュン。」

RM「はい。」

PD「この方向性でいく。5月までにはカムバックだ。」

RM「はい。頑張ります！」





コンセプト写真の撮影やMV撮影、
連日深夜まで及ぶダンス練習。

その合間にAさんを見かける。

急にAさんに連れて行かれたユンギヒョンが
帰ってきたらピンクの髪色になってたのは驚いた。

けどヒョンにすごく似合ってた。



みんなで騒いでるシーンと一人でもがいてるシーン。
その対比が大きくでていて、一つのドラマのよう。

そんな仕上がりにメンバー全員で鳥肌がたった。

みんなの演技に笑ったりもした。







そんな曲が一位になった。

ただ、単純に嬉しかった。

今までの努力が報われたような、
認められたような感覚がして。









.
.
.









RM「ヒョン、珍しい曲ですね。」

SG「！！！、、ナムか。」



作業中のユンギヒョンのところにいく。

ヒョンはたいてい作業をしている。



でも、なんか珍しい曲だ。




RM「ヒョン。」

SG「なんだよ。邪魔するなら帰れ。」

RM「、、、恋でもしてますか？」

SG「は？！ふざけるな。」



そう言うヒョンの目は泳いでる。

ん〜、そっとしておくべきなのか。



だって、たぶん相手を知っている。



Aさんにこれだって言われたときの
ヒョンはすごく嬉しそうだったから。

ユンギヒョンがPDたちに意見を言ってたのも知ってる。

＿83（BTS）→←＿81（BTS）

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す