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｢リングを失くした?｣
山本に事情を洗いざらいしゃべったAは、うなだれたままコクリと頷いた｡
山本は顎に手を当て少し考えこむと、ちょっと待ってろと言って部屋を出ていってしまう｡
戻ってきたらめちゃくちゃ怒られるんだろうな｡嫌いって言われたらどうしよう……｡
Aはぐるぐるとネガティブなことを考えて、危うく頭痛を引き起こしそうだった｡
ガチャ、というドアが開く音がして彼女はまたもや体をびくつかせた｡山本がAのところまでやってくる｡
｢山本さん、あの｣
｢リング、あったってさ｣
｢え?｣
Aが勢いよく顔を上げると、苦笑いしている山本と目が合った｡
｢どこに……!｣
｢ツナが預かってるって言ってたぜ｡電話して確認したけど、ちゃんと持ってるって｡さてはA、預かってもらったの忘れてただろ｣
言われてみれば、そうだったかも｡
Aは記憶を思い返してみると、確かに彼女がリングを保管したことは今まで一度もなかった｡
ともかくそれを聞いて、彼女は力が抜けたようにベットに倒れこんだ｡
｢よかった、失くしてなくて……｣
本気で安心したらしく、なかなか起き上がってこないA｡山本はその様子を見て、ハハッと笑っていた｡
｢山本さん、ありがとうございます｣
ようやく回復したAが、ベットに座り直して礼を言う｡山本はこれくらいどうってことないと言って、彼女の隣に腰を下ろした｡
｢でもな、A｡何も言わずに出ていくのはだめだぞ｡もう遅いし、夜だから外も真っ暗なんだ｡危ないだろ｣
｢でも、言ったら怒られると思って｣
｢それでもだ｣
Aの反論はピシャリとはねのけられてしまう｡ぐっと黙りこんだ彼女を眺めながら、山本は言葉を続けた｡
｢何が起こるかなんて誰にも分かんないんだ｡何かあってからじゃ遅いんだよ｡実際Aは1回さらわれてるし｣
｢う……｣
｢……心配なんだよ｡俺だけじゃなくて、皆｡だから1人で勝手に出ていこうとしないでくれ｣
山本の言葉が、懇願するような瞳が、まっすぐAに届く｡Aはしょんぼりと視線を下げた｡
｢ごめんなさい｡もうしない｣
｢ん、分かればいいんだ｡ほら、散らかった服片付けるぞー｣
山本はAにそう声をかけて、2人でベッドの上に散乱した服を畳み始めるのだった｡
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futureblue�鏡�(プロフ) - ちささん» 初めまして｡コメントありがとうございます!ツナにはかなりお世話になっています,ツッコミにも親バカにも回ってくれるので｡素敵と言っていただけて嬉しい限りです｡できるだけ早いペースでの更新頑張ります!ちさ様もお身体にはお気をつけてくださいね｡ (2019年12月17日 19時) (
レス) id: 495c86097b (このIDを非表示/違反報告)
futureblue�鏡�(プロフ) - まくすうぇるさん» 初めまして｡コメントありがとうございます!そうですね,大人びているところがあるとはいえまだ8歳児なのでそんたくできないお年頃です(笑)多分順位としたらツナ>>>ヒバード>骸ってところですかね｡ (2019年12月17日 19時) (レス) id: 495c86097b (このIDを非表示/違反報告)
ちさ(プロフ) - 初めまして、コメント失礼致します。作中の綱吉と同じ気持ちで毎回読ませて頂いております← すごく素敵な作品でもう更新が楽しみで楽しみで仕方がないです！お体に気を付けて無理せず更新頑張ってください！ (2019年12月16日 23時) (レス) id: 6d1f2ce8ab (このIDを非表示/違反報告)
まくすうぇる(プロフ) - 主人公の関心 骸＜ヒバード ぷぷっ・・・www (2019年12月16日 19時) (レス) id: 34699431ad (このIDを非表示/違反報告)
futureblue�鏡�(プロフ) - 成田優吾さん» 初めまして｡コメントありがとうございます!何回も読んでいただけてるなんて嬉しさの極みです｡なかなか読者の方の声を聞くことができないので、面白いと言ってもらえて幸せです｡早いペースで更新できるよう頑張ります!成田優吾様もお身体にはお気をつけてくださいね｡ (2019年12月9日 18時) (レス) id: 495c86097b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：futureblue�鏡� | 作者ホームページ：http:/
作成日時：2019年11月22日 16時
