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体育館前では誠凛を見送る反面、悔しそうな表情をしている武内とそれとは対極に満面の笑みを浮かべているリコがいた。
それから主将同士が握手を交わす。
「地区違うから次やるとしたら…I・H本番スね」
「絶対行きます。全裸で告るのやだし」
「?」
「黄瀬は?」
「どうしても顔見せらんないって謝ってどっか行った」
「ったく」
と海常の選手が言う中、黒子は玲奈もいないことに気づいた。
「あの、カントク。玲奈さんは…?」
「あぁ、いいのよ玲奈ちゃんは。察してあげて」
「わかりました」
黒子は黄瀬のことを思い浮かべ、納得したように頷いた。
「「「「「ありがとうございました!!」」」」」
こうして、誠凛バスケ部は海常高校を後にした。
その頃、黄瀬は体育館の水道で頭から水を被っていた。
蛇口を閉めて顔をあげるがその表情は一向に晴れない。
「オマエの双子座は今日の運勢最悪だったのだが…まさか負けるとは思わなかったのだよ」
そこにかかる第三者の声。
「…見にきてたんスか」
黄瀬は目を見開く。
「まあ…どちらが勝っても不快な試合だったが。サルでもできるダンクの応酬。運命に選ばれるはずもない」
『キセキの世代』の一人、緑間真太郎は先ほどの試合をそう指摘した。
「帝光以来っスね、ひさしぶりス。…指のテーピングも相変わらずっスね。つか別にダンクでもなんでもいーじゃないスか、入れば」
口を尖らせながら反論する黄瀬。
「だからオマエはダメなのだよ。近くからは入れて当然。シュートは、より遠くから決めてこそ価値があるのだ。『人事を尽くして天命を待つ』という言葉を習わなかったか?まず最善の努力。そこから初めて運命に選ばれる資格を得るのだよ」
そう言って緑間は黄瀬にタオルを投げた。
「オレは人事を尽くしている。そしておは朝占いのラッキーアイテムは必ず身につけている。ちなみに今日はカエルのおもちゃだ。だからオレのシュートは落ちん!!」
左手にカエルのおもちゃを持ちながらそう言い放つ緑間。
「(毎回思うんスけど…最後のイミが分からん!!これが『キセキの世代』No. 1シューター…)」
黄瀬は怪訝そうな顔で緑間を見つめる。
「…つーかオレより黒子っちと話さなくていいんスか?」
「必要ない。B型のオレとA型の黒子は相性が最悪なのだよ」
『じゃあO型の私とは相性が良いのかな?』
「「!?」」
そこに突然現れた玲奈。
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うらら(プロフ) - ありがとございました! (2017年3月15日 6時) (レス) id: 1767713c64 (このIDを非表示/違反報告)
レーナ(プロフ) - うららさん» コメントありがとうございます!嬉しいです^ ^緑間についてですが、元カレではありません。第1章の設定通り元カレは赤司です。でも、緑間含め『キセキの世代』は、全員主人公のことが好きなので、恋愛要素もたくさん取り入れたいと考えています。 (2017年3月15日 2時) (レス) id: 811ec93ba4 (このIDを非表示/違反報告)
うらら(プロフ) - 面白いです!更新頑張って下さい!所で緑間は、元カレですか?それとも今現在も彼氏何ですか?良かったら教えてください! (2017年3月14日 21時) (レス) id: 1767713c64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レーナ x他1人 | 作成日時:2017年2月22日 3時