キセキを創造した神 第2章

第16Q すごいもん見れるわよ 1 ページ41

I・H予選1回戦VS新協学園


セネガル人の留学生パパに苦戦するかと思われたが、予想を超える速さで成長する火神君が圧倒し勝利




続く2回戦VS実善高校


ここでも火神君が40得点と爆発し、さらに二年生達、特に日向君が絶好調。黒子君を終始温存してもなお、108対51で圧勝




そして3回戦VS金賀高校


昨年東京都ベスト16。攻守共にバランスのとれた強豪であるがーー




ガッン



「「「おおお！！！」」」




びっくりするぐらい…




「…順調…かも」


『…そうですね』





得点は92対72と誠凛が21点差をつけて、金賀を圧倒していた。
火神の予想以上の成長に指導中の玲奈も驚きを隠せずにいる。




「(黒子君も温存できてるし…特性上、出しっぱにしたりは避けたいしね…)」


『…テツヤ？』



玲奈はふと、隣にいる黒子がソワソワしていることに気づいた。




「いや…ちょっと、ムズムズするだけです」


「『(うっわ、出たそーー！！)』」



リコと玲奈は黒子の様子を苦笑いになりながら見つめていた。



その試合にも勝利し、誠凛高校は4回戦に進むこととなった。





そして、I・H都予選4回戦




「広え〜……」


「ここ本当に学校の体育館スか？」



一年生はあまりの体育館の広さに驚いていた。



「都内有数のマンモス校だからね。おかげで今日はすごいもん見れるわよ」


「へ？」


「？」


「決勝リーグを経て選ばれる東京都の代表3校は、ここ10年ずっと同じ3校しかない」



よく知らない一年のために日向が指を立てて説明し始める。



「東の王者・秀徳。西の王者・泉真館。北の王者・正邦。1位は毎年変わるが力が拮抗してるから4位以下はよせつけない。東京都不動の三大王者だ。今日ここは2会場分試合やるから、隣のコートに普通は他会場でやるシード校が来る…つまり、『キセキの世代』緑間真太郎が加入し、今年、北と西の制圧を目論む東の王者。秀徳高校が出てくる…！」


「けど…先輩達も去年決勝リーグまで行ったんですよね！？」


「まあ…手も足も出なかったけどな」



その言葉にリコ達二年生は顔をしかめた。


「……？」


「(センパイ達も決して弱くはねェ…けど。三大王者…ね)」


『(先輩達のこの表情…去年のことを思い出しているんだよね…)』


すでに誠凛のデータを取っていた玲奈は去年の結果を知っているだけに、二年生と同じように深刻な表情になる。

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