木吉鉄平 『空想フォレスト』 ページ3
夏風が気持ちよさそうだから、窓を開けてみると、どこからか鳥が入ってきた。
餌をあげようと読みかけの本をおく。
この世界は、案外シンプルで、怖い人には近づかない。
その怖い人の部類に私は入る。
私はすごく目つきが悪い。そのせいで友達ができない。
そして、私は引きこもっている。
高2に進級した春、事故に遭ってしばらく入院していた。もう怪我は治っているんだが、なかなか行くに行けない。
『目を合わせると殺される』
…なんて言われて、人が寄りつかなくなり、教師からも敬語を使われる始末…
それが行けなくなった理由。
小説の中のようなシチュエーションが、私のところにくるのは、まだ少し先になるのかな…？
なんて妄想をしながら、外を眺めていると、突然に喋り声が聞こえた。
喋っていた人が見えて、何するのかなと思いながら見ているとその人は、私の家の前にきた。
…は！？
私はびっくりして、もったいないことに、飲みかけのコーラを溢してしまう。
貴「ど…どうしよう…」
私が引きこもった、もうひとつの理由がある。
それは、コミュ障だと言うこと。
人の目を見て話すのが極端に苦手で、目を見て話そうとしても緊張してしまい、と言うか、話す前に大概の人はびびって逃げてしまう。
目つきが悪く、人付き合いも苦手なコミュ障野郎…
まさに、伝説のコンボ。
そんなコンボを克服してもいないのにこの仕打ちは、ちょっとあんまりじゃないだろうか！
とか、考えてたら、インターフォンがなった。
出るしかないからか、緊張しまくっている。いや、緊張なんてもんじゃ足りないくらいで。
それでも、仕方ないから、思いきって、ドアを開けてみた。
そこに立っていたのは木吉鉄平だった。
でも、やっぱり勇気がなくて、すぐに後ろを向いてしまう。
木「どうしたんだ？」
貴「私…人の目を見て話すの苦手で…それに、私、目つき悪いから怖いかなと思って…」
と言うと、彼は私の手を引き、彼の方を向かせた。
木「…別に怖くないぞ？」
貴「え？」
木「むしろ、可愛いと思うけど…」
貴「え…あ…う……///でも…大丈夫かな…」
木「大丈夫だ。みんな、なんで怖がるんだろうな？」
貴「…ありがとう。」
木「…おう。」ﾆｺｯ
貴「…それと、何しにきたの？」
木「それを忘れてた！」
貴「…もう。」
そんな話をして、少し日が立って、私は学校にいた。
貴「よし…！」
夏風は今日も気持ちよかった。
貴「…まずは挨拶からかな…」
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レス) id: 56b9cb16b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アホなオタク | 作者ホームページ：http://uranai
作成日時：2013年4月6日 22時
