暗殺チームが幼女を拾ったようです２ ページ25
メローネから一通りの事情は聞いた。
迷子だと思って声をかけたら待ち合わせしている母親がどこにもいないと泣きだしたという。
ジェラートを買って慰めてやったら懐かれたので置いて行くわけにもいかず連れてきた、とのこと。
…これを誘拐と言わずなんと言うのか。
リビングには俺と幼女とメローネ、プロシュートとホルマジオが残った。
相変わらずしょぼくれた表情で、その幼女はココアを飲んでいる。
初対面で俺達が恐ろしいだろうに、カップを受け取ったときは消え入りそうな声で
『グラッツェ』と呟いた。礼儀正しいところは流石ジャッポネーゼ(推定)だ。
自分の話をされていてもメローネの傍を離れず、そんな彼女を当人は可愛く思っているようだ。
「なぁお嬢ちゃん、名前は？」
ソファに座る幼女の前にホルマジオが跪き、目線を合わせて問いかける。
カップを持つ手に力が入るのが見てわかる。
こりゃ怖がらせたか、とホルマジオが諦めて立ちかけたその時。
「……A」
小さい声でぽそ、と彼女が呟いた。
「Aかぁ！出身はジャッポーネか？」
「うん」
「そうかそうか！」
彼女に反応されたことが余程嬉しかったのか、ホルマジオは笑ってその頭を撫でた。
「Aかぁ…ディ・モールト可愛い名前だな！」
彼女…Aの隣に座るメローネも頬を緩ませる。
「なぁ、リーダー。せめてこの子の身元がわかるまでここにおいてあげられないかな」
「おいメローネ！」
メローネの言葉にキッと目つきを鋭くさせたのはプロシュートだった。
「お前、意味わかっているんだろうな？」
「勿論」
「ガキのいる場所じゃあねぇんだぜ、ここはよォ」
ケロリとしているメローネにプロシュートは今にも手が出そうな勢いだ。
流石に子供の前で殴りあいの喧嘩は勘弁してほしい。
「落ち着けプロシュート。だがメローネ、プロシュートの言うとおりだ。俺達が暗殺チームであることを忘れたか」
「忘れてなんかいないよ。でもさ、会った場所に置いてこいなんて言うのか？」
「いや。だが、こちらの世界に連れてきちゃあいけない」
話の内容に、Aは首を傾げている。
「よしよし、メローネたちは大人の話があるから向こうにいようぜ。猫に会わせてやるよ」
「あ……」
ホルマジオに抱き上げられたAは寂しそうな顔でメローネを見るが、メローネが笑顔で手を振り
「また後でね」と言うので大人しくホルマジオと部屋を出て行った。
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ウィルゴ・パルテノス - リクでダービー兄弟と一緒に日本の駄菓子を食べてみたをお願いします (2022年8月16日 7時) (
レス) id: b628f3ea92 (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨコダイル - 15さん» コメントありがとうございます。浮上もできない半端な者ですがもう少しだけ頑張るつもりです。 (2020年9月18日 16時) (レス) id: eaa08fab16 (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨコダイル - みかんじゅうすさん» 更新はするつもりです。ですが、度重なる体調不良と将来の進路に関する活動を含む学生生活が忙しくてなかなか趣味としてPCに向かえない日々が続いております。決して投げ出したわけではございません。誠に申し訳ございません。もうしばしお待ちください。 (2020年9月18日 16時) (レス) id: eaa08fab16 (このIDを非表示/違反報告)
みかんじゅうす - もう更新されないんですか？ (2020年9月16日 23時) (レス) id: 33585c80db (このIDを非表示/違反報告)
15 - 神よ！ (2020年8月15日 22時) (レス) id: 33585c80db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒヨコダイル | 作成日時：2018年9月17日 21時
