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兄を求めて 12 ページ14


シャスside


少しだけお昼ご飯を待ち、厨房から出てきたのはオムレツ?を持ったオスマンさん。



kn「おー!!!オムレツやん!!!」


私の耳元でけたたましく叫んだコネシマさんに、私は鼓膜を震わせる。



os「ちょっと静かに、シャスは目覚めたばっかなんやからな。はい、おまたせ、オスマン特性オムレツでございまーす」


と言われ目の前に置かれたオムレツ。


ほかほかと湯気を出しており、周りに添えられたパセリやトマトがよりいっそう美味しそうに引き立てている。



shao「いただきまー」

kn「いただきまーす」


『…い、いただきます』



と、バラバラな挨拶をすると、もうちょい整頓できん?その挨拶、とさオスマンさんにツッこまれた。


スプーンで1口の大きさを掬い取り、口の中に運ぶと、少しばかりの甘さがあり、中はとてもとろっとしていた。


os「どお?美味いやろ?」


kn「おう!めっちゃうめえ!!」


shao「流石オスマンやな」



os「まぁな、で、シャス、美味いか?」


『…美味しい、です。これは、卵…ですか?』



os「そやで、甘く味付けして閉じたんや」



kn「今度作り方教えてぇや!」


os「やだね、お前らキッチン荒らすやろ?」



…なんて会話を聞いていると、私は不意に涙が溢れた。



なんでだろう、なんでこんなに溢れてくるの…?




?「それはな、「温かさ」なんやで」


os「…ペ神」



sn「俺だって、しみじみと感じるよ?仲間に愛されてるんだなーって
だからその涙は、このメンバーらに愛されてるっていう証拠だよ」


shao「…そやで、俺だって、この国に逃げてきた時は、うんと泣いたで
怖くても慰めてくれたりしてくれた仲間の温もりが優しくってな」


?「嗚呼!我々国は幹部共々皆優しいのだ!先ほどはすまなかったな、シャス」



ドアの方を向くと、そこにはよく見ていなかった総統さんがいた。



『い、いえ…気にしてません、から』


os「ま、分かればええねん、グル氏には後で言うわ、コイツのこと」


kn「ま!取り敢えず食おうぜ!冷えるで!」



との掛け声に、私は涙を拭いて食べることを最優先にした。







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作者名:扇@リョク | 作者ホームページ:uranai.nosv.org/u.php/novel/usiro_member/  
作成日時:2018年6月17日 14時

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