兄を求めて 11 ページ13
シャス?side
私はオスマンさんが厨房に入っていくのを目に、シャオロンさんの隣に座る。
kn「やっぱこう見ると、小さい女って可愛らしいよな!」
わはは、と声を上げたコネシマさんの発言に、私は首を傾げる。
shao「うーわぐうクズ、気にせんくてええからな」
『そ、そうですか』
kn「それにしてもコイツ、鼻筋の感じがオスマンに似とんなぁ」
shao「そやな、心做しか、目尻の感じとかも似てるような気がするな」
と様々と言われる。
…オスマンさんには何か感じるけど、自分のことも分からない人に、他人のことを分かっていい権利はないと、私は思う。
shao「そいや、なんでさっきゾムについて聞いたん?」
kn「ああ、最近見てないから心配になってな」
『…優しい、ですね』
私は不意に言葉が漏れ出てしまい、慌てて口を慎む。
shao「…なんでそう思ったん?」
と、肘を机につきながら首を傾げて訪ねてきたシャオロンさん。
…なんで、だろう。
『…心配するのは、素敵なことだと思うんです。なんだか…いらないお節介かもしれないですけど…心配されるのはとても嬉しいですし、他人が嬉しいと思うことを淡々とやれるのは、人間として素敵だと思えるんです』
shao「やてコネシマ、じゃあお前は素敵な奴や」
『だからコネシマさんは、素敵な人だと、私は思います』
kn「そうかそうか!俺は美しい人間か!」
shao「誰も美しいとは言うてへんけどな」
『…ふふ、』
私は笑みを漏らし、オスマンさんを待った。
なんだか、少しだけスッキリした気分。
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作者名:扇@リョク | 作者ホームページ:uranai.nosv.org/u.php/novel/usiro_member/
作成日時:2018年6月17日 14時