【銀魂】髪〈神威〉 (ページ1)

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「○○、○○」

地上に雪が降り注ぐそんな冬の休日。○○の家に遊びに来たのは恋人の神威。お茶菓子を持って部屋に行けば、神威は待ってましたとばかりに、ベッドに腰掛けて手招きをしている。

『何？』

呼ばれるまま近寄ると、手を引っ張られ抱き締められた。

『か、神威！？』

苦しくはないが、ぎゅぅぅっと少し強めに抱き締められ、○○の頬はほんのり赤く染まる。

「寒い」

部屋は暖房が着いていて、それなりに暖かい。神威の服装だって寒そうな格好ではない。それなのに、寒いとは・・・。

『・・・』

○○はチラリと神威を見る。寒そうな所を強いて言えば、首回りだろうか。三つ編みを解けば、少しは暖かくなるかもしれない。

「だからさ、○○の体で温めて・・・」

『こうすれば、暖かくなるんじゃない？』

神威の言葉に重ねるように言い、三つ編みを解いた。

『ほら。これで首回りが暖かくなったでしょ？』

「・・・～～～っ。こういう事じゃなくて・・・」

○○の行動に神威は少し驚き、そして納得出来なそうな複雑な表情で自分の髪を一房摘まむ。

「・・・？何、○○」

自分の髪から視線を○○へと移す。○○はジーッと神威を見つめ、そして口元を手で抑えている。

『い、いや。何でも？』

(・・・笑っている)

○○の声は若干震えており、こちらを見つめる目もどこかキラキラと輝いている。

そういえば、三つ編みを解いた姿はまだ見せた事がない。どこがそんなに可笑しいのだろうと不安になり、表情が曇った。

「・・・そんなに可笑しい？」

『全然！むしろ、神威可愛くて悶えてる！女の子みたい！・・・あ』

「・・・フーン？俺は女に見えるんだ？」

余計な事を言ってしまった。そう思ったがもう遅い。神威の口元は笑っているが、目は笑っていない。神威を怒らせてしまったのだ。

『ご、ごめんなさい！』

「・・・いいよ。俺が男だって、しっかり教えてあげるから」

クスクスと笑いながら、神威が顔を近づけて来る。その際、肩からサラリと流れる綺麗な髪。それを見て、女の子の様な綺麗な髪だと思ったが、今以上に神威を怒らせてしまうだろう。

『ん・・・』

○○は静かに目を閉じ、神威からの口付けを受けたのだった。

END