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8時間目 ページ9

F「岡崎さんもうお昼ごはん買っちゃった?」

『あ…は、はい、この通り』

カサッとコンビニの袋片手に少し上げて見せてみる。

F「…え、こんだけ?」

中身を見せてないのになにかを察したのか眉毛を上げて驚いている風吹くん。
袋の中はおにぎり2個とお茶だけだ。確かに袋自体は小さいからわかりやすかったかもしれない。

K「よかったら俺たちこれからマッ○いくんだけど、どう?」

『えっ、あ、ま、マッ○…?』

お、俺たち…。と、私で、マッ○、ですか?
なんの神イベントなんですかそれ…。
あ、いや待て。お財布今いくらだ…。

『ち、ちょっとまってください…!』

後ろを向いてがさごそとお財布を取り出して中身を確認する。
…ジュース1本しか買えない。お札もない。
いや、まて電子マネーすら今月チャージしてないぞ…。
今月の給料も明日振り込まれるからどうしようもない…。

…ぐすん、4人とマッ○と行きたかった。
貧乏恨むぜ畜生…畜生…。

『ご、ごめんなさい…金欠なので今回は…』

K「えー?なんなら俺等奢るよ?なぁ?」

A「…まぁ、割り勘くらいなら」

E「俺も別にいいけど」

F「せっかくだから全員限定セットの頼もうぜ!」

『え、えぇぇ…わ、悪いです…!お、お昼時間なくなっちゃうので…!皆さんい、行ってきてくださいぃぃ…!!』

E「あ、逃げちゃった」

K「あーあ、FBが高カロリーなの奢らせようとするからー」

F「えぇぇ俺!?」

A「…時間ないからさっさと行こうぜー」


『はぁ…はぁ…』

と、とんでもねぇ…奢ってくれるとかこんな下界ゴミ民族の私に…奢ってくれるとか…っ!
どんだけ神な人らなんですか…!?そんなことさせないぞ!
推しに貢献するのが私であって、推しに奢られるとか許すまじ行為だ…!

『…ぅ、っ』

けど行きたかった…。
4人が幸せそうに食っている姿をこの目で見たかった…。
また誘ってくれないかな…。

私は一人寂しく教室でおにぎりを貪りながら食って、机に伏せて妄想をするのだった。


---


ガサッ。と耳元でなにか聞こえる。

A「…寝てんのか?」

K「かな…?やっぱ体調よくないのか」

E「そっとしておこう。起きたら気づくっしょ」

F「これなにかメモ入れとかないと持ってってくれないんじゃない…?」

4人達の会話が微かに聞こえてくる。
なんかすごいいい匂いするんですけど…。
もう一度がさがさと音がしたと同時に先生が教室に入ってくる。

やばい、起きなきゃ。


.

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作者名:もちぷよ | 作成日時:2023年5月12日 4時

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