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5時間目 ページ6

『ん"…』

めっちゃ寝た。何時間?
久々にスマホの画面を見ると1週間経っていた。
…あとものすごい数の着信とメッセの件数の通知があった。

とりあえず返信くらいしとこう。
…あぁ、学校の先生とバイトの店長から鬼のように来ていた。
ある程度話を誤魔化して体調不良だったと貫き通したら、わりと心配だっただけの反応だった。
明日からちゃんと行きますと謝罪して洗面所に向かった。

なんかやけに身体軽い気がする。
そういえばほぼ水しか飲んでない気がする。

『……』

久々に鏡で自分の姿を見た。

…誰この人?

ぶかぶかのTシャツを来た髪の毛ベタベタのほっそりとした女性がそこに写っていた。
寝ぼけて視界がおかしいのかと、いつものメガネをかけて見る…。

…あれ、これ私ですか。
自分の顔を触ると鏡の中でもちゃんと同じように動いている。

『…えぇぇぇぇぇぇ!?』


---


--キャー!誠くーん!健太くーん!

--大輔くんと直樹くんもいるー!キャー!

「うっっっさ」

「まぁまぁ、黄色い声援は俺たちの美容液なんですから」

「なにそれ液体の時点で気持ち悪っ!」

「まじで朝からあんな叫んでて疲れないのかな…」

『……』

やっべぇ、なんで今日4人そんな早い時間にいるんだ。
おっす、おら岡崎。いつもの早めの投稿時間に学校へ向かおうとしたら、ちょっと離れた前側にあのとんでもないオーラを放っている4人が並んで歩いている。なぜじゃ。
いや、もう光景的にまじでね。尊いです。神です。
だけどもね、他校の女子からの視線がめちゃくちゃ痛い。早く追い越して学校に入りたい。

ええい、もう早歩きで追い越したろうか。
本当は4人の後ろ姿をずっと眺めてたいが、どうせ後で授業中でも見れるんだ。我慢だ。


「あれ…」

「ん、どうしたあろま?」

「…いや、なんでもね」

「そういえば岡崎さんどうしたんだろう。もう1週間も来てないよな」

「先生も連絡取れないって言ってたから心配なんだよなぁ…」

「……」

さっきのあのカバンとキーホルダー…。明らかに岡崎さんのだよな。
…いや、あんな細かったか?別人?偶然同じカバンだった?

「いえーい!あろま隙あり!」

「ぬぁっ!?…っ、てめえ!このやろっ」

「がはは!あろまがお怒りでーす!」

「お前ら朝から元気だな…」


---


「…」

教室に入るとやはりあの子の席にあのカバンが置かれていた。
だけど肝心のあの子が見当たらない。

飲み物でも買いにいったのか?

.

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作者名:もちぷよ | 作成日時:2023年5月12日 4時

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