八十九話 油断 ページ44
『ホラホラ〜、早くしないとイチャパラが大変な事になりますぞ〜？それでも良いんですかね〜？』
「クッ…」
予想通り額に汗を流して深刻な表情でこっちを見ているカカシさんの前で、ニヤ気面でヒラヒラとイチャパラをふった。
フッフッフッ、流石毎日師匠が暇さえ有れば読んでいる愛読書なだけはある！
まさかと思って最終兵器用にもって来て良かったぜ！！
我ながら嫌味のある含み笑いをしながら、イチャパラを両手で持って何時でも破れる状態にしておく。
それを見たカカシさんの肩がピクッと動いた。
よし、良いぞ。…大分精神的には追い詰めているハズ。後もう少し煽れば行ける！！
…と、勝利の道が少し見えて来たその時だった。
「あぎゃああぁああッッ！！今度は生首ィーーーッッッ！！！」
『う"ぁぁぁあああああああ！！！！何事ぉぉおおッ！？！？』
いきなり聞こえて来た悲鳴に奇声を挙げながら、バッと後ろを振り返る。
と、そこには…
「サクラちゃん！？！？」
なんと地面に埋まっているサスケ君の前でサクラちゃんが泡を吹いて倒れているではないか！！
『…え？ホントに何事？』
「コイツ、オレの事見て失神しやがった…それよりお前、ソレ……」
『？』
サスケ君の目線を辿れば、そこには私が握り絞めているイチャパラが。
……ん？ちょっと待てよ？
『ページ破れてる…』
どうやらサクラちゃんの大声で驚いた時に、誤って力を入れすぎたみたいだ。
やっべ、本当に破るつもりじゃ無かったのに……
冷や汗ダラダラでただ呆然とページの破れたイチャパラを見つめる。
セロハンテープで止める…なんて事で許してくれないよな。
え、どしよ？
と、その時だった。
ボフンッ
『！？』
いきなり煙が辺りを覆い、視界が途端に真っ白になる。
え！？ナニ！？いきなり過ぎるでしょッッ！？！？
『うげっほっ、ごほっ……』
煙にむせながらクリアになった辺りを見渡す…が、それと言った変化は無い。
『…あ。』
前言撤回。私の持ってたイチャパラが消えてるじゃんッッ！！！
そして、さっきまでイチャパラが握られていた私の手のひらの中には…
先端が千切れた葉が、しわくちゃになって握り潰されていた。
…しばらくの沈黙。
……これって変化の術だよね？…って言う事は私、カカシさんに……
『騙されてた…』
ジリリリリリリリリ
演習終了のアラームが鳴り響く中、私はただただその場に立ち尽くすしか無かった。
え、私の作戦が……
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キイラギ(プロフ) - 白銀月さん» コメント有り難う御座います！！いつも亀更新で申し訳ないです(汗)近々更新する予定なので引き続き宜しくお願いします！ (2020年1月22日 21時) (
レス) id: 722466c014 (このIDを非表示/違反報告)
白銀月(プロフ) - 更新待ってました！！これからも頑張って下さい(*´∀｀*) (2020年1月7日 7時) (レス) id: 3a9bdddb3f (このIDを非表示/違反報告)
キイラギ - 鶴さん» 応援ありがとうございます！！頑張ります！ (2019年6月7日 20時) (レス) id: 65879db91d (このIDを非表示/違反報告)
鶴(プロフ) - こちらこそ、ありがとうございます！応援しています！ (2019年5月12日 22時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
キイラギ - 鶴さん» コメント有り難う御座います！最近更新が遅くなってきてますが、気軽に読んで下さったら幸いです！ (2019年5月12日 20時) (レス) id: 65879db91d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キイラギ | 作成日時：2019年1月2日 22時
