第弐幕、戦国時代に飛んだ元一般ピーポーは最強のさすらい人らしいです。 (ページ43)

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第八十三戦目　貴「鳩ぽっぽー・・・・・・リア充ェ・・・」ページ43

奥州にて、小十郎side～

小「・・・政宗様！！」

政宗「・・・俺は・・・なにを・・・」

小「ほぼ丸一日気を失っておられました」

政宗「そうか・・・俺は負けたのか」

あっさりとそう言い切った政宗様は横になったまま顔だけこちらに向けて問うてきた。

政宗「あいつはどうした？」

小「・・・・・」

答えるかどうか悩んでいると障子の向こうから慌ただしい数人の足音。
きっと俺の大声のせいで飛んできたのだろう。少しは俺も自重せねばな。

「筆頭！！」

「大丈夫ですかい！？」

案の定部下たちが団体で押しかけて来た。
こいつらも自重ってもんを知らないらしい。ある意味似たり寄ったりの軍だ。
政宗様は上体を起こし問題ないと返している。治療をしたため俺も政宗様のケガの具合は把握している。わき腹に打撲。それだけだ。

「筆頭に瘴気を当てたあの化け物野郎は追い出しやしたぜ！！」

「今度会ったときはただじゃ済まさねぇ！！」

小「おいテメェら・・・碌でもねぇこと言うんじゃねぇ！！」

「本当の事だから言ってるんっすよ！」

「あんな化け物・・・やはり殺ｓ」

政宗「テメェら・・・少し部屋から出ていけ」

「え・・・でも」

政宗「いいから出ていけ！！」

怒鳴られた部下たちはおずおずと部屋から出て行った。
俺は動かない。ずっと一緒にいるからわかる。この場合のテメェらに俺は含まれていない。

Aside～

只今の時刻・・・多分午後の一時半くらい。
場所は不死鳥で飛んでいるので上空。ただし雲よりかは下。しかし羽毛だから寒くない。銀も毛を持ってるから大丈夫だと思われる。

貴「天気もいいし・・・何の問題もないな」

銀「ｺｸﾝ」

貴「目的地がないのがアレだが・・・まァなんとかなるだろ」

バッサバッサと青い羽根を羽ばたかせながらほやほや考える。
さっきまで鳩ポッポが俺の右横を一緒に飛んでいたがもう一匹の鳩ポッポの出現によりそいつはログアウトしていった。二匹並んで右方向へと飛んでいった鳩ポッポズ(←複数形)を見るとなんか泣きたくなってくる。

貴「絶対あいつらカップルだよ。絶対リア充だよ」

銀「ｺｸﾝ」

貴「俺も高校二年生ならこんなだったのかねェ・・・」

銀「ﾌﾙﾌﾙ」

貴「無理だって？よくわかってんじゃねぇかｗ」

銀「ﾄﾞﾔｧ」

貴「俺の心に釘をぶっさすのが本当にお上手で」

マジでどこまで飛んでいこうかな・・・海行っちゃう？
どうでもいい計画を考えながらバカでかい城の真上を通過した。