組織のNo.2は最推しに瓜２つだった件について４

１９３話、傷ひとつで── ページ47

「き、杏寿郎さん……あのっ、そんなに睨まれたら……か、覚悟決めた方が…良いですかねっ？」
「……別に怒っていないから気にしなくてもいい」


そんな分かりやすい嘘があってたまるかっ！！

美味しい夕食…ｺﾞﾎﾝｯ！ディナーに口の中を幸せにし、一息ついた頃
杏寿郎さんに、手当てをする。っと言われた
特にすることもないから大人しく受けることにしたが
まぁ、ぶっちゃけ今さら？？って感じが凄い

殴られてから何時間経った？？

なんて言いたい気持ちをグッと堪えた大人な私はじっとしていたが、余りにも凄い杏寿郎さんからくる殺気に
別の意味で覚悟決めた
私に向けられているモノではない、にしてもだ…っ


その目力だけで、人殺せますよ！って言ってるんだよなぁ〜


内心、半泣きである


「……跡、残りますかね？？」
「…首の方は問題ないだろう……多少は残るかもしれないが目立つほどではない…が──」
「あー」


意味があるのか、よく分からないけど…
コットンに消毒液を付けてトントン押してくれる杏寿郎さんに聞いてみたら、首の方は問題ない事に少しホッとしたが
顔の傷跡はもしかしたらダメかもしれないっとの事だ
かなり薄くはなるが、意外とこう言うのは本人が一番気にするパターンのヤツらしい

因みに私は気にするタイプだったりする

傷跡スレスレに指でなぞられた事に察して、気の抜けた返事をしてしまった


「……気になるようなら知り合いに腕のいい医者が居る…そいつにでも…」
「んなっ！大袈裟ですよ〜最悪、化粧で誤魔化せば良いし？平気ですよへーき！」
「…………」
「……そんな目をしても無駄ですよ〜」


顔の傷一つで整形の話まで持っていく発想力が凄い
これが物凄い傷跡だったり、ヤケドで荒れた！って話だったら別だが…
こんなかすり傷、程度で──
なんて他人事の様に受け流していたら、めっちゃ睨まれた
そんな怖い顔されても今の私には響かんぞ！










「A…もう二度とこんな無茶はしないと約束してくれ」

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