組織のNo.2は最推しに瓜２つだった件について４

１９２話、愛されてる自覚 ページ46

怖いもの知らずだが、煉獄さんの心境を聞いてみたいのも事実だった
今まで笑顔だったのに、一瞬にして煉獄さんの笑顔が剥がれ落ちた
そして、静かに低い声が這い上がってきたんだ


「──俺の大切な女に手を出した…それぐらいの事をあのバカは仕出かしたんだ……その意味は分かるな？」
「………それほど煉獄さんに愛されてる自覚は出来てきました！」
「！！よもや……っ！それは嬉しい限りだ！」


消えたハズの笑顔も一瞬で元に戻り
満足そうに満面の笑顔で言われれば少し呆れてしまう
どうやら、この手の話題はこれ以上は出さない方が良いって本能的に言ってる気がする

もしかしたら気が変わってるかもしれない──

そんな望みを込めてみたが……
全くもって弱火にはならなかったみたいだ
煉獄さんの笑顔に肩を竦めていたら名前を呼ばれたと同時に腕を引っ張られ、煉獄さんの膝の上に乗せられた


「……煉獄さ、ん…？」
「こら！…名前で呼べと言わなかったか？」
「…今だけって言ってたような？？」
「……むむっ！……自分の女にいつまでも名前で呼ばれないのは…っ」
「嫌ですか？…杏寿郎さん」
「…ッ、この…っ！」
「ちょ…っ！？待っ、たぁあひゃあは、ははーっ！！」


口を曲げる煉獄さんに緩む口許を堪えつつ、名前を呼べば
始めてみる杏寿郎さんの表情に呆気にとられ、お腹を擽られた
それは涙が溢れるまで続けられたが、私の腹の虫が鳴り響いたコトで直ぐに終わりを迎えた


「ｸｸｯ……少し遅めの夕食にでもするか？」
「はぁーっはぁ…っ！ぜ、ぜひ…っ！ふーっ」





どキツい虐めに息を切らして、いつかの日か仕返しを──っと考えたが
人生初のお部屋でのルームサービスディナーにテンションが上がりそれどころではなくなった









「お肉うんまぁ〜〜っ！！！」

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