【クロハ】お前の血、吸わせろよ…【コノハ】

vampire.15 ページ17

「…たとえば、どんな風に…？」


「そうだな…」




恐る恐る聞いてみるとクロハは考える素振りをした



「さっき空、飛んで見せたろ？」


「うん」




あれはすごかったな、と今でも思い出せる


また見たい。

そんな思いになるような。



「甘い血を吸えば吸うほどにもっと高く、素早く移動できる」



「…っ！」




身が、震えた


あれだけでもかなり早くて、怖かったのに


あれより速くなれるの…？



「それに、身体能力も高くなるんだ」




補足するようにコノハが言う




「…強くなれるんだ」




意味深な面影のある表情をして俯く。


…強くなることに目的でもあるのだろうか


どちらにしろ今は…




「…俺たちは全力で守るから」


「…うん」


「お前次第だ」



金色の目が真剣みを帯びるのが分かった


私はおもわずコクン、と頷いてしまった



「…コノハくんに何があったかは分からないけど…考えてみるよ」



「ごめんね、A」



「ふふっ、いいよ？さ、夕飯なにがいい？」




話題を変えればコノハはぱっと明るい表情になりリクエストをしてくれた

―まだよく分からないけど


でも今の私は、これだけは言える



"彼らと一緒にいたい"

…って

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