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. ライブ中 客席にて





「おや、英智も来ていたのですねぇ」

「当たり前だよ、この時を待っていたんだからね」





目の前で繰り広げられるValkyrieのパフォーマンス。

ただいつもと違うのは歌を作ったのがAちゃんだと言うこと。






「なんだかこの歌…哀しい歌ですね?」

「渉にはそう聞こえるんだね」





不気味な旋律。紡がれる言葉。

それは全て不協和音のようで綺麗に繋がっている。





「けど、これは違うよ」





嫉妬、執念、寂しさ、悲しさ、怨みが混ざった





「これはきっと、一途で真っ直ぐすぎる歪んだ愛の歌だ」

「歪んだ…愛?」

「そしてこれは、彼らにしか理解のできない歌でもあるね」






彼女の歪みを受け入れることができるのは

どこか似ている彼らだけだから。





「やっぱり、曲を作らせて正解だったよ。面白いものが見られた」






Aちゃん、君はやっぱり面白い子だね。





.

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作者名:咲那 | 作成日時:2019年4月1日 22時

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