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『歌詞か…どうしようかな…』
作詞なんて初めてだし。
やってみせる、なんて意気込んじゃったけど…
「お困りですか?Aさん」
『うわっ!?』
「驚かせてしまいましたね。お詫びに鳩を☆」
『いりません。本当に急に現れるんだから』
「私はどこにでもおりますよ」
こんな奇抜な登場の仕方、渉くらいだよ。
気配感じないし。気づいたらいるし。
「歌詞に悩んでいるようですねぇ」
『…うん。何を書いたら良いかわからなくて』
Valkyrieのイメージや、今までの歌からすると人形劇…のような
かっこいい、なんて一言じゃ表現できなくて
まるで一つの作品を見せられているような、そんな感じだ。
「今回はいつもとは例外ですからねぇ。貴方の気持ちを表現すればいいのでは?」
『私の気持ち?』
「貴方の彼らへの想いを歌にすればいいのではないでしょうか」
…私の歌。
Valkyrieに捧げる。
ううん、みかと宗に捧げる。
『わかった!ありがとうね、渉』
「いえいえ、助言をしただけですよ」
『…ねぇ、天祥院が何を考えてるかわかる?』
渉は少し考える素振りを見せて、答えた。
「私にも英智の考えはわかりません」
『…だよね』
「ただ、あまり意味のないことはしないでしょう」
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作者名:咲那 | 作成日時:2019年4月1日 22時