・ ページ6
妃旗side
ジリリリと煩く鳴る目覚まし時計を止めた
眠たい目をこすりながら何か連絡が入っていないかスマホを確認したが特に連絡はない
まだ眠気が残る体を無理矢理起こして学校に行く支度をする
昨日本部から帰る時に忍田さんからもらった惣菜を適当に弁当箱に詰める
一人暮らしの学生からすると非常に助かる
生活費渡されるよりも既に調理済みの食べ物をもらった方がとてもありがたい
私には父と母そして兄がいる
4年前の第一次近界民侵攻で家は壊されてしまったけれど家族全員無事だった
今は引っ越して違う県に住んでいる
何故私だけ三門市に残りボーダーに所属しているのかというと忍田さんにスカウトされたからという安直な理由
人を助けるだなんていう響きのいい言葉に胸を打たれた私は迷わずボーダーに入隊した
私にはどうやら素質があったようでトントン拍子で昇級して色々あって今に至る
トースターから焼きあがったパンを取り出しジャムを塗って食べる
苺の甘い味が口に広がってそれだけで幸せな気持ちになった
とはいえあまりのんびりしている時間はないのでパパッと食事を済ませる
制服に着替えて髪型を整え軽くメイクをする
私だって年頃の女の子だから多少は自分の身なりに気を使う
どうせなら可愛く見られたい
高校に入る際に少しだけ明るく染めた髪をヘアアイロンでストレートにする
お気に入りの香水を手首につけて鏡の前で最終確認をする
「よし…！」
いつの間にか時間ギリギリになっていたことに気が付いた私は急いで玄関に向かった
履きなれたローファーに足を入れる
誰もいないけれど｢いってきます｣と言ってから家を出た
全力で学校まで走った
私が住んでいるアパートから学校までの距離を一般人が歩いたら大体30分はかかる
けれど私はトリオン体じゃなくても一般人より移動速度が速い
｢あれボーダーの妃旗Aじゃん！｣なんて言う声も聞こえていないフリをして走り去る
私は嵐山隊と違って市民に笑顔を振りまく担当ではないため普段からあまり反応しないようにしている
「はよー妃旗」
「おはよ」
教室に到着して扉を開くと既に出水と米屋はいたけれど他の生徒はまだ疎らだった
時計を確認すると家を出た時刻からまだ5分しか経っていない
もう少しゆっくりすればよかったと反省しながら席についた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 460人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ワールドトリガー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ばぐ(プロフ) - 海宙さん» 海宙様お久しぶりです！私もワートリ再熱して書いてしまいました笑 ありがとうございます！今日も一日頑張ってください！ (2020年11月5日 5時) (
レス) id: 16d499b4b1 (このIDを非表示/違反報告)
海宙(プロフ) - まって！今ちょうどワートリ再熱してるんですけど、ワートリとばぐさんとか最高すぎん？って感じです！今まだ読んで無いんですけど絶対読むので読んだらまたコメントしますね！あーー楽しみ！生きる糧にして取り敢えず明日の学校頑張ります！ (2020年11月4日 22時) (レス) id: c037788408 (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - おかかのおにぎりさん» ありがとうございます！そんなふうに言ってもらえて嬉しい限りです！前々からワートリの作品を書きたいと思っていたので本当に嬉しいです！これからもご愛読よろしくお願いいたします！ (2020年10月16日 5時) (レス) id: 16d499b4b1 (このIDを非表示/違反報告)
おかかのおにぎり(プロフ) - ばぐさまの作品全て読ませて頂かせてます！どの作品もとても大好きな神作者さんがとても大好きなワートリの小説を書いてくださるなんて感無量です！これからも頑張ってください！応援してます！ (2020年10月15日 21時) (レス) id: 64b2331bfd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ばぐ
| 作成日時：2020年10月8日 20時
