佰参拾陸 ページ44
『……………………………ぇ、?』
ここ、どこ?
列車?
『…………………お、とーさん?』
小さい頃に見たことがある顔
「A、起きたのか
まだ家まで時間がかかるから先に説明するからな」
お父さんは、先に自己紹介をしてくれた
お父さんはお母さんと別れた後、新しいお母さんと結婚していた
お父さんの隣に居るのが新しいお母さんで、私の横に居るのが私のお兄ちゃん
『…………安心感で記憶が消えた?』
「そうだ、現にAは今17歳だけど12歳までの記憶しか残ってないだろう?
でも大丈夫だ、遊郭に居た頃の記憶は思い出さなくてもいい
もう夜に泣かなくてもいいんだよ
これからはお父さん達と幸せに暮らそうな」
そう説明された当初は困惑していたが、列車から降りて新しいお家に着いた頃には
優しい家族が出来たんだと認識できた
それからはずっと、記憶が消えることは無かった
家に来てから3日が経ち、お兄ちゃんやお母さん、お父さんと仲良くなれた
「A、家族で食堂を開かないか?
ここら辺の子供たちはほとんど居場所がないんだ
お父さんな、少しでも皆の役に立ちたいんだ
お母さんとお兄ちゃんには説明したからさ」
『…………………いいんじゃない?
私も人助けしたい、それにこのお家広いし…!
3階建てだもの、1階を食堂にしよう!
私も手伝うよ』
そう言って私たちはお店を始めた
お父さんはお金持ちらしい…
山を買って、大きな畑を作っていた
お金や身寄りの無い子供たちの居場所を作るために、畑仕事や料理の手伝いをしてくれた子に無料でご飯を作ってあげたり、
1階の食堂を夜は布団を敷いて皆で寝られるようにしてあげた
勿論、お肉などにはお金がかかるけど農作物は自給自足で取れるし
普通の食堂と変わりはないので身寄りの無い子供や手伝いをしていない子達以外からはお金もちゃんと貰っているから
赤字にはならなかった
日に日に来てくれる人が増えていき、ここの街以外からも人が多く集まった
『いらっしゃいませ、あ!珠世さんと愈史郎さん、いつもご贔屓にありがとうございます
好きな席に座って下さいー!』
何度も訪れてくれるお客さんも多くなったの!
「Aお姉ちゃん!見て見て私が作ったおむれつらいす!」
『上手!あそこの机の人にどーぞしてきてね』
「はーい!!」
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霞(プロフ) - 感動しました…!ちょっと、泣いちゃいました笑 (8月13日 23時) (レス) id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
karion(プロフ) - 自分は飽き性なので最後まで読む事は滅多に無いのですが、久しぶりに最後まで飽きずに読めました!とても面白くそしてとても感動しました..めちゃくちゃ泣きました‼︎素敵な作品をありがとうございます‼︎‼︎ (5月16日 22時) (レス) @page50 id: d59aca9a13 (このIDを非表示/違反報告)
りおん(プロフ) - 本当にずっと涙が止まりません…何回でも何百回でもこの作品をこの1人の少女の人生を必ずみにきますね!!!この作品を作ってくれてありがとうございました!!! (2022年8月12日 6時) (レス) id: db88a71968 (このIDを非表示/違反報告)
アマリス(プロフ) - しのぶさん、本当最低だな。無一郎の奴も、主人公と和解すんな!!お前らにはその権利はねぇんだよ💢と思います。夢主さんは、すぐに記憶無くなったらすぐに鬼殺隊辞めるべきだったんですよ!!私は和解ENDなんて認めません!! (2022年5月23日 21時) (レス) @page46 id: 7d0074fb6d (このIDを非表示/違反報告)
ぷりんちゃん - 素晴らしい作品に出会いました、この世にこの作品を生み出してくれて本当にありがとうございます。記憶がなくなる感情とか辛さとか引き込まれる文章ばかりで涙が止まりません。今から読み返します。 (2021年5月7日 1時) (レス) id: a2bdeb07de (このIDを非表示/違反報告)
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