【完結】7日経ったら忘れていいですか _3_【鬼滅の刃】

佰弐拾玖 ページ37

『ねーずこちゃん！』





ギィッ




｢うー｣



『いつ見ても可愛いなぁ、


あのね禰豆子ちゃん私もう禰豆子ちゃんに会えないの………


バイバイしなきゃいけないの』




｢んーっ！んーーーー！！｣






『私も離れたくないよ……………』






しがみついてくる禰豆子ちゃんを抱きしめる






｢んー、んー｣



『そろそろ行かないと。大丈夫、またどこかでいつか会えるよ



だからね、泣かないで』






禰豆子ちゃんを箱に入れて部屋を出ていく






午後2時頃






私が向かった先は産屋敷邸








ーー


｢白夜様…？少々お待ち下さい


お館様を呼んできますので｣






『うん、ありがとう』






最後にお館様にも報告をしなきゃ





ーー



｢よく来たね、A


お上がり｣




『ありがとうございます、お館様』




座敷に上がってお館様の前に座る



するとまもなく戸がしまってお館様と2人きりになる









｢今まで1人でよく頑張ったね、Aは偉いよ｣





『…はい』





｢否定されても人に信じて貰えなくても


投げ出さないで人のために動いてくれていたね


人を嫌わずに、優しい言葉をかけていたことはよく知っている


私はね、A

Aの強い力もそうだけど、何よりもAの人を愛す心と
どんな時でも前を向いて歩ける芯の強さが好きだよ

時にそのAの優しさが自分を追い込む刃になる事が難だけどね

Aが人を守るように、どこへ行っても人はAを守ってくれるよ

だから溜め込まずに、泣きたい時は泣きなさい

ここもAの居場所だからね




長い間、鬼殺隊を守る柱になってくれたこと
人を守る鬼殺隊に所属してくれたこと


本当に感謝しているよ


今まで頑張った分、これからは幸せに家族とゆっくり過ごそうね｣





『……………っ、はい……………』






お館様の一言一言はとても重く暖かい


あぁ本当に終わりなんだなって実感する






｢よし、A


こっちにおいで




最後の任務にしよう

私に存分甘えてお帰り｣





その言葉を聞いた瞬間に私はお館様に手を伸ばして抱きしめた






｢大きくなったね、A



昔はあんなに小さかったのに



でもよく泣く所は昔から変わらないね、｣





『わ、たしっ…………お館様大好きです…っ』



｢…うん、私もAが大好きだよ｣




お館様も私を抱きしめて涙を流しているようだった




『お館様、長い間



ありがとう…ございました』

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