192 ページ8
ーーー
ーー
ー
「こっちがトイレで…こっちがお風呂だ」
あの後、家の中を案内して貰った。
手首の縄は解いて貰ったが、代わりに足枷を左足につけられた。術式封じを込められた足枷を…
鎖は家の中ならどこでも行けるように長さはある。
まるで、監○だ…
本当に３週間経ったら帰してくれるのだろうか…
「此処に座っていて。君の好きな紅茶でも用意するよ」
『うん…』
私は大人しく、ソファーへと座った。
キョロキョロと周りを見回す。
私の服も呪具も見当たらない。
どこかに隠してあるんだろうけど…
それに…
「お待たせ」
『ありがとう。
…ねぇ…此処って貴方１人で住んでる訳じゃないよね？』
「そうだよ」
『その人も呪詛師…？』
「私の…“家族”だよ」
『…！』
“家族”
そう言った傑の顔は、すごく嬉しそうで穏やかで…
『…奥さんと子ども…？』
「・・・は？」
『え？
だって、化粧水とか女性の物が結構置いてあったし…子どもの物もあったから…』
「っ、あははははっ!!」
傑はお腹を抱えて笑い出した。
…失礼な。だって、あんな穏やかな顔で言われたら誰だって、結婚して奥さんいて子どもも…なんて思うでしょ。
今も、ﾋｨｰﾋｨｰ…とお腹をかかえて笑ってる傑の背中をバシッと叩く。
『そ、そんなに笑うことないでしょ!?』
「はぁー…久しぶりにこんなに笑ったよ」
『だって…』
「言ったはずだ…愛してるのは君だって。
それなのに、私が妻を迎え入れた？
子どもが出来た？
有り得ない。」
彼は熱っぽい視線を私に向けると、私の頬に手を添え、サラッと髪を耳にかけた。
「…君は本当に綺麗になった。
この会わなかった間に、美しく、強く、大人になった…それなのに心は、か弱く何も変わらない君。
…とても魅力的に見える。
その骨の髄までグズグズに…ドロドロに甘やかして蕩けさせたいくらいだよ」
『…止めて傑…。
私はそれを望んでないし、そもそも非術師を殺.そうとしている貴方とは道が違う。
そんな貴方を私は受け入れられない』
「…ふっ、知っている。
悟が羨ましいよ…数多の女と関係を持っているのに君との関係をまだ続けているアイツがね」
『…止めて。私はそれを受け入れてるんだから、それ以上は言わないで』
「そうやってムッとしているあたり、受け入れきれていないように思えるけどね」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2228人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
れん(プロフ) - 本当に、悟のどこか好きなのかなぁ？長所、顔しかなくないですか？ちゃんと悟にも罰をくだしてからハピエンに向かってください(＞＜) (2021年8月30日 20時) (
レス) id: 8602774c74 (このIDを非表示/違反報告)
ほりほり - 夢主には申し訳ないけど、、クズな五条たまらない！もっともっとクズな五条期待してます笑 (2021年8月29日 20時) (レス) id: 61774c35f7 (このIDを非表示/違反報告)
ネメシス - 悪女の言い分も当たってる所もあるんですよね（笑）要は五条は自分の下半身が一番の恋人なんですよ。 (2021年8月29日 19時) (レス) id: 44c6996cc6 (このIDを非表示/違反報告)
ルシャナ - 正直、お前何偉そうに傷ついたヒロインに嫌味でネチネチ追い討ちかけてんだよって話だよ（汗）。普通馬鹿な両親に代わって平謝りだろ？それ以前にヒロイン優先でうわなんざ最初からせず御家と縁切りすんのが筋ってもんだろが! (2021年8月29日 19時) (レス) id: 44c6996cc6 (このIDを非表示/違反報告)
雪椿(プロフ) - はーるさん» 応援ありがとうございます！ 五条オチのはずが五条の苦痛に歪む顔が…私も待ち遠しいです(*･ω･) がんばりますね！ (2021年8月28日 23時) (レス) id: e95a52c7d4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雪椿
| 作成日時：2021年8月8日 17時
