【◇】群青エース . 20 (ページ46)

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頭がパニックで何も考えられないA

話を合わせろと言われても、Aは当然彼氏がいた経験なんてない

彼氏と彼女の関係なんて漫画の中でしか知らないのだ。

A(彼女らしく…彼女らしく…？)

A(ここで私が下手なことすればきっともっと長い時間捕まる、それだけはごめんだよ)

それになんか

なんか特に理由はないけど御幸がモテてるのがなんかモヤッとする

というかもういっその事御幸の本性を暴露してやりたいくらい相手は御幸の顔面しか見てない

御幸(頼むから今だけは怒るなよ、あとでたっぷり怒られてやるから)

A(モテる男はほんっっと、困ったもんだ)

ちょっと怒ったような顔で御幸を見ていたAだったが

1回深呼吸をすると表情が変わった

A「か、一也くん」

御幸「え」

A「ねぇねぇ、次どこ行くの！せっかくのデートなんだから…もっと色んなとこ行こうよ」

上目遣いで完全にかわいこぶってるA

これには流石の御幸もちょっと困惑している

A「それともなーに？私よりほかの女の子がいいの？一也くん私の事大好きって言ってたくせに！怒るからね！」

御幸(コイツ…………方向性が………)

A「何か言ってよ！」

その場で頭を抱えそうになるがなんとか我慢

いつもとキャラが違いすぎてもう驚きを通り越して寒気を感じるというか

お前そういうキャラじゃないだろ、と心の底から思う。

御幸「あー…そうだよなごめんごめん」

A「もう！他の女の子とばっかりおしゃべりして！これじゃあデートじゃない！」

Aが参考にしたのは自分が読んでる漫画の主人公の好きな人を横から奪おうとする性悪ぶりっ子女キャラ

主人公の好きな人を奪って付き合っていたキャラで実際こういうことを言っていた。

御幸「なぁ、そんなに怒んなよA」

A「ふん、一也くんデレデレしちゃって！眼鏡かちわるぞテメー」

御幸(ノリノリっつーか今本音でたよなこいつ)

もうこれは彼氏彼女の演技というより漫才

でも周りの女子高校生軍団はそれをすんなり信じちゃってるのか結構動揺している

このまま上手く隠し通せば逃げ切れるかも

A(おえええええええ…自分でもさすがにこの感じは気持ち悪いし無理がある…)

A(でも騙せば勝ち！あとは一也がなんとかする！うん！押し付ける！)