847 ページ27
.
御幸「オーケーオーケー!いい球きてんぞ!」
狩場(なんだ…全然投げられんじゃん、沢村)
久々のキャッチャーを前にしての投手としての投球
しばらく何球か投げたあと
片岡「次は俺が打席に立つ、インコースに投げてみろ」
監督自らが打席に入り栄純にインコースを投げてみろと指示を出した
無意識のうちに体が投げることを恐れていたインコース、それを今ここで久しぶりにしかも監督を相手に投げることに
それを知った栄純の顔が微かに強ばる。
御幸(沢村をベンチ入りさせたことで予想はしてたけど…監督はこの大会で沢村を使うつもりなのか?)
またあの時のように
ドクンドクンと心臓の音がさらに大きくなる
緊張と不安が根を張るように広がっていく
片岡「しっかりフォームを撮っておけよ」
狩場「はい!」
前までは誰が相手だろうと恐れを知らずに投げられていたインコース
それが今は恐れを感じ投げられなくなった
この状況を今ここで変えることができるのか
御幸(沢村本人には投げようとする気持ちはあるんだ、だとしたら問題はフォームに)
A(監督が打席に入った途端球が荒れた、しっかり投げきれてるとはまだ言えない…)
ベンチに座る降谷の隣で栄純の投球を見ていたAからでも分かる状態
さっきまでは球の状態は悪くなかったのに、打者を置いてインコースを投げる瞬間になって荒れた
やはりまだどこか恐れているのだろうか
落合(片岡監督はどうしてここまで拘っているのか…使い物にならないこの投手に)
落合コーチからすればなぜこの使い物にならない投手にこだわり、ここまでするのか疑問だった
使い物にならなければそれまでで切り捨てられるもの
勝負の世界では常に使い物になる選手たちが前線で戦っている
現実的に考えればそうだ。
A(使い物にならなければ切り捨てる、それがどれほど悔しいか私には死ぬほどわかる)
A(あの時自分が悪かった、でも…だれも片岡監督のように寄り添ってはくれなかったこれがあるとないとで違うんじゃないかな)
栄純はまだ監督に見捨てられていない
使い物にならないだなんて思われてない
まだどこかで栄純のことを信じ、期待しているだからこそここまでするのではないかと。
51人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
奈子 - 私すごく鳴くん好きですけど沢村くん応援してます笑 (2020年7月3日 10時) (レス) id: 70a16b712e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ちあき | 作成日時:2020年6月29日 2時