【◇】群青エース . 16 (ページ48)

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栄純「先輩たちは負けてません、稲実のメンバーにだって全然負けてると思いません」

栄純「ビデオを見てもなかなか認められなかったけど、力が足らなかったのは自分で…」

そして伊佐敷を含めた3年生は負けていないとはっきりと伝える

そして力が足りなかったのは自分だとも。

栄純「最後の最後に俺は、稲実のバッターにビビったんです」

認められなかった、とは言っていたけれど栄純はちゃんと自分の弱さを認めていた

力が足りなかったこととバッターにビビってしまったと。

投手はどんな時も強い気持ちを持って投げ抜かなければならない、たとえ相手がどんな打者でも

そういう面で考えれば確かに本人の言う通りで。

栄純「甲子園に行くって…何なんですか」

栄純「あの舞台には何があるって言うんですか」

栄純の真剣な言葉に

伊佐敷は一体、どう答えるのかというと…

純「知らねぇよ」

栄純「え」

知らねぇよ、とだけ言い返した

そしてちょっとだけ嫌そうな不貞腐れたような顔してまた一言

純「だって俺行ったことねぇもん甲子園」

栄純「いや、そういう意味じゃ…」

純「じゃあどういう意味なんだよ！！」

まぁ確かにその通りなんだけれども、間違ってはいないんだけれども

別にそんな顔しなくても…本当に嫌そうな顔してるからなんとも言えない。

倉持「すいません純さんご存知の通りこいつアレなもんで！」

純「チッ、アレだったら仕方ねぇか」

すかさず空気を読んだ倉持が後ろから栄純の首を絞め黙らせる

アレって…バカとでも言いたいのだろうか

合ってるから誰も何も突っ込まないけれど。

純「テメェが甲子園に何を求めようとしてんのか知らねぇけどな、誰もが気軽に行ける場所を誰がわざわざ目標にするんだよ」

純「難しいから挑戦する、簡単に達成できねぇから夢なんじゃねぇか」

今もまだ首を絞め続けられる栄純に伊佐敷はごもっともなことを伝え、用が済んだのか食堂から出ていこうとする

確かに誰もが簡単に行けるような簡単に達成できるようなことを目標には掲げない。

純「甲子園に何があるか？笑わせんじゃねぇ」

純「知りたきゃテメェの目で確かめてこい」