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A「なんかないの」
栄純「なんかってなんだよ」
A「言わなきゃわかんないの、ばーか」
栄純「バカじゃねぇ!!」
わーわーぎゃいぎゃい大声で騒ぐAと栄純
髪を切ろうかどうか迷ってたけどいいやと思ってバッサリ切ったものの後になってせっかく髪の毛とか結んで褒められてたのに
切ってしまった…とあとから気にしてた
だからちょっとだけ似合うだとかそう言って貰えるのを期待してたのにコレだ
A「だから!!その…言うことあるでしょ!!なんで気づいてくれないの!!」
栄純「言葉喋れるんだから喋んないとわかんねぇ!!」
A「察してよこのバカ!!」
御幸「お前らうるさい、黙って食っとけ」
AもAで素直じゃないし、栄純も察することが出来ない鈍感っぷり
変わるようでなかなか変わらない関係
栄純「髪のことだろ?なんでいきなり切ったのか知らないけど…」
栄純「似合ってる、とは思う」
でも少しは変わりつつある
言って欲しかった言葉を言われたAはちょっぴり嬉しそうにしては
照れくさそうにそっぽ向いてご飯を口にし始めた
栄純「ってお前人に言わせておいてなんも反応なしかよ!!結構今の緊張したんだぞ!!」
A「別に褒めてって言ってないもん」
栄純「なっ…そんな降谷みたいなことを!!」
春市「栄純くんご飯飛んで汚いから口閉じててよ」
遠回しに言っていたけれど、いざ言われるとなんも言えなくなる
こういう時は下手に何も言わず降谷みたいにツーンとしておくのがなんとなくいい気がして
昨日の夜、そして朝と昼と食事を抜いて久々に口にする食事
栄純「ツンツンツンツンしてるかと思ったら急に弱ったりほんと…って、めちゃくちゃ泣いてる…」
A「泣いてない…」
春市「だ、大丈夫!?栄純くんがあんなこと言うから…」
栄純「俺のせい!?」
なぜだか分からないけれど食事を口にした瞬間から出し切ったはずの涙がまた出てきた
食べれば食べるほどぽろぽろと
栄純「何で…」
A「なんか…美味しくって美味しくって、分からないけど泣けてきたぁ…」
栄純「春っち!そういう事だ!!俺のせいじゃなかった!!」
春市「うん、わかったから座って」
久々に食べた食事はなぜだかいつも以上に美味しく感じ
そして栄純はAが隣にいることで安心感を覚えた
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作者名:ちあき | 作成日時:2020年5月22日 21時