【◇】群青エース . 8 (ページ23)

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A「なんでお風呂入ったあとに言うかな〜」

栄純「いてっ！！」

お風呂上がりに提案してきたものの

無理やり連れてくなんてことなく

一応事前に気遣って気持ちを聞いたのは偉い。

多分無理やり連れて行ってたらAは栄純のことをぶん殴ってただろう。

というか今もう既に頬をつねってるけど。

A「だから私にあんなこと聞いたの」

栄純「ほーれす、ほーれす」
※そうです、そうです

ことの重大性を分かってない栄純。

こういうのが駄目だと何度も言ってるのに。

Aはさらに力を込めてつねる。

痛そう。

A「こんの野球バカ！！オーバーワークしすぎても成長しないって言ってるでしょう！！」

栄純「だっひぇ…」※だって…

栄純は時々、上手くなりたい気持ちが強まりすぎてオーバーワークをしてしまう。

練習したい、上手くなりたい、という向上心があるのはいいことだがあまりやりすぎても逆効果で

体に負担をかけて故障でもしたらそれこそチームにも大損害だし、栄純自身の3年間を棒に振る。

Aはそれを案じて時々オーバーワークする栄純のブレーキ役になっているのだ。

A「まずなんで私なの！」

栄純「くいひゅしぇんひゃいにことはひゃれたひ…ひゃっひゃら…っひぇおもっひぇ」

※クリス先輩に断られたし、だったら…って思って

A(クリス先輩も止めたんだろうけど…このバカ聞かなかったってこと？もう…！！)

クリスが駄目となれば

宮内も当然駄目となるし

御幸も駄目と言うだろう…と考え

栄純はダメ元で元キャッチャーの経験があるAに頼みに行ったのだ。

A「ダメ元で選ぶ人を間違ってる、大体試合で受けてくれる相手は私じゃない」

栄純「そーだけどさ…」

やっと離して貰えた栄純の頬は真っ赤っか。
力加減が出来てない。

A「私はそもそも中2の夏を最後にキャッチャーとしてやってないし、練習もやってないこと栄純だって分かってるでしょ？」

栄純「ご存知です…」

Aが怖すぎて

栄純が飼い主に叱られたあとのワンコ状態に。

完璧にこれに近い。

A「1年以上のキャッチャーとしてのブランクってものがあるし…」

栄純「その通り…」

そうと分かれば

ダメ元のダメ元で

あの人に頼み込むしか他はない。