【◇】群 青 エ ー ス . 7

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御幸「だってよ、あいつほんと危機感ねぇしなんか見ててもやっとするんだよ」




倉持「だからといって急に壁ドンはねぇわー」









ここだけの話、あいつの赤面した顔唆るモノがあるじゃん？と言えば

アホかお前と倉持は御幸の頭をぶっ叩いた。

野球児とはいえ高校生の男子。

そういう目で見ちゃうことはおかしいことではない。









倉持「まだ成宮の方がキュンとくるだろ、知らねぇけど」



御幸「いーや、世の中壁ドンと顎クイだって純さんが熱弁してたぜ？」



倉持「その顔で言うなよなんか腹立つ」







声よし、顔よし、性格……はどうだろう。

とにかく御幸がやれば言えばだいたいは様になるのがムカつくポイント。








倉持「女子からすればそんなの遊ばれたも同然だろ、いくら雛瀬でも傷つくもんは傷つく」






倉持「謝っとけ」





御幸「アイツすぐ機嫌悪くなるからな〜」







すぐ機嫌悪くして


すぐ拗ねる。


どこかの誰かさんに少し似てる。









倉持「まぁ、お前の壁ドンなんかよりそこのバカの言葉の方がよっぽど効果あるらしいけどな」



御幸「バカって…沢村？」




倉持「亮さんから聞いたんだけどよ、雛瀬は沢村の予想外な言葉にすっげぇ弱いらしい」




御幸「まじか、面白いなあいつら」








栄純の無意識の褒め言葉にAは超弱い。







Aの中での栄純は女子にかわいいだとかそういうことを言わないただのバカで素直ないいやつって認識で

だからそういうことを言われるとパニックになる。







あの髪型の件や開会式の朝のようにAはちょっぴり栄純のことを意識してる。









倉持「アイツらの距離感おかしいぞ」


御幸「まぁな、いくら幼い頃から面識あるとはいえ普通恋人でもない男女があーんなんてするか？」


倉持「しねぇな」


御幸「出来ていないことに驚き」


倉持「同感」









つまり、Aが唯一男子として意識してるのは


鳴でもなく御幸でもなく



1番言わなそうなことを言ったり今までAのことを女子として見てこなかったであろう栄純というわけだ。



ここにきて女子扱いされることに弱い…ということか？









倉持「沢村はバカだから自覚ないだけで脈アリ確定」


御幸「それはどーだかな」








Aは鈍すぎて

自分自身の恋愛感情にも気が付かないというアホみたいなパターンも存在するのかも。

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