【◇】群 青 エ ー ス . 6

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別に特別好きでもなければ


特別嫌いでもない。


ただ、一緒にいて楽だし、楽しいのは事実。









だから









たくさん、チームのことを考えて悩んでるのも知ってるし



たくさん、我慢してるのも知ってる。









A「別に私は完璧でいなくたっていいと思ってる」




A「先輩は先輩で、一也は一也」









掴むことが出来ない影を追いかけたって

先は見えない。

自分なりのやり方でいいって言ったのは

先に言ったのは─。









A「会う頻度は少なかったけど昔から知ってる、そういうところ」









そっちだし。


マネージャーっていうのは選手を支える役目のあることだと思うんだ。


そしてキャプテンだって同じだ。


マネージャーよりもより強いチームの柱であるべき人間なんだ。


あくまでマネージャーはそれを支える何かでしかない。









A「キャプテンとして頑張ってるのはいい事だけど、別にこういう時まで背負ってなくてもいいと思うんですけど」








トゲのある言い方しかできない。

いい意味でも悪い意味でもなんか変わった気がしたから。









御幸「それ、いつもしてもらってる」









少し驚いたような顔をしたあと

からかうように笑ってきた。

いつもしてもらっていると。









御幸「どんだけここが好きなんだよ」


A「野球部は…家族みたいなものだから」









そう。

私がこんなにも拘るというか、執着というか

とにかく分からないけど。

野球部は私の今の居場所であり、そんな居場所にいるみんなは家族みたいな人達で。









A「大好きに決まってる」









だから尚更

一緒にいてくれた人達が

いなくなるのが寂しくなったりする。

私をマネージャーとして見てくれるのはもちろん

私を私として見てくれる人がここにはいる。









A「そんな家族みたいな人達とくだらないことで笑える居場所があるのなら何もいらない」









そんなチームを、部を支えてくれるキャプテンにはそれをお返しということにしてもらいたい。









御幸「なんかお前らしいっちゃらしいな」



A「うん、今すごい地面に埋まりたい」



御幸「大好きって言っちゃった〜大胆ですね雛瀬さん」


A「別に一也に向けて言ったんじゃないし、こっち見んな」

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