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A「そ、そんなこと…」


哲「いや、雛瀬はよくやっている」






両者ともに譲らない。

謎の時間。







哲「雛瀬の一生懸命なところは見習うべきところだからな」







やめてあげて。

Aが死ぬ。








A「よ、よかったです…あの…その…」






ついに溢れた。

Aの涙が出た。

先輩の前で涙を流すのはあの夏の日以来のことになる。









A「先輩達の力に少しでもなれてたのなら…マネージャーやってた甲斐があったなぁって」








先輩達の3年間のうち1年間…それも数ヶ月だったとしても力になれたのならばそれほど嬉しいことはない。



Aがなんとか涙をブレザーの袖で拭ってる間、哲は優しい顔でずっと落ち着くのを待ってくれた。








哲「雛瀬」


A「はい…?」


哲「来年…いや今年の春に俺の弟が青道に進学してくる予定なんだ」


A「え、弟さんが…?」








弟がいることは知っていたけれど

まさか青道に来るとは。

どこかの兄弟みたい。








哲「色々大変だとは思うが弟のことも頼みたい、とは言っても俺と同じく通いなんだが」


A「弟さんが…野球部に…」







きっとその弟も

いずれはこの兄のように

大きな存在になるのかもしれない。









哲「青道の野球部をこれからも支えてやってくれないか、A」



A「もちろんです、もちろん…引退するその日まで全力で支えます…!!」









自分の時間は

すべて、この部に捧げると誓った。

そして自分の持つ力も捧げると。








哲「泣くと目が腫れてしまう」



A「哲先輩が褒めちぎるからですよ」







本当に最高の先輩だ。

この人が、この人たちが

先輩でいてくれてよかった。








A「哲先輩…大学行くんですよね?」


哲「ああ、そうだな」


A「あの…その…もし時間に余裕があったらでいいんですが」









これは先輩達みんなに

言いまくったことだ。

たまにでいい。たまにでいいんだ。

寂しくなるから、たまにでいい。









A「また、野球部に来てくれませんか」









たまにでいいから

先輩達の姿が見たいんだ。









哲「!」







ちゃんと先輩がいないということを受け止めなくちゃいけない。








大きな背中を追いかけて

前に進み

繋いでいかなくてはならない。

それが後輩というものだから。

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設定タグ:ダイヤのA , 御幸一也 , 沢村栄純   
作品ジャンル:アニメ
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あーちゃん(プロフ) - 野球用語の解説、ありがとうございます!ド素人なので、説明有難い(*´・ω・) (2023年1月16日 21時) (レス) @page24 id: 5c50c73791 (このIDを非表示/違反報告)
ちあき(プロフ) - 杏さん» わーー!!ありがとうございます、、頑張ります!! (2020年2月22日 9時) (レス) id: ea1ceb8449 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます!ほんと雛瀬ちゃん可愛いです!これからも頑張ってください!! (2020年2月21日 23時) (レス) id: f555f10572 (このIDを非表示/違反報告)
ちあき(プロフ) - ダイヤ様さん» ありがとうございます!!明川はあと少しで出てくるかと!! (2020年2月18日 15時) (レス) id: ea1ceb8449 (このIDを非表示/違反報告)
ダイヤ様 - 続編おめでとう!!更新楽しみにしてます!!明川戦や薬師戦編も楽しみにしてます! (2020年2月18日 12時) (レス) id: f3c6ebb892 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちあき | 作成日時:2020年2月18日 8時

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