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母親の葬儀が終わったあと


わざわざ長野の方から来ていた栄純のお母さんにこっちに来ないかと話をされた。


母から色々事情を聞いていたようで父親と結婚していた際に自分に何かあったら娘を頼みたい、と言っていたことをこの時初めて知ったのだ。









母「栄純もあんなだけど…Aちゃんのことすっごく心配してるのよ」








栄純のお母さん…とか、お父さん達は唯一信じられる大人だった。

私のことを”私”として見てくれているから。

気持ちが楽になる。









母「今すぐでもないし、無理にこっちに連れてくつもりはないからAちゃんの気持ちが変わったら遠慮せずおいで」




母「私からすればAちゃんは娘のようなものだから」









泣きそうだったのに


涙は出なかった。


それくらい落ち込む所まで落ち込んで、壊れたのかもしれない。

上手く笑えないし、泣くことも出来ない。









A「ありがとう…ございます」


A「ただ今は…大丈夫です、栄純にもそう伝えてください」








いっその事


そっちに今すぐにでも行きたかった。


でも、迷惑はかけられない。


これはもはや私の悪いクセだと今ならわかる。


この気持ちがイップスを引き起こす一因にもなったのだから相当なものだ。









A(いつからこうなっちゃったの)









栄純のお母さんはきっと私のことをわかっていたと思う。

無理に連れてこうとはせず、私の気持ちを考えてひとまずはそっとしておいてくれた。

1回目のときに栄純がいたらこの時点で連れてかれたと思う。









鳴「え?シニアをやめる!?」









本当に迷ったことだった。

やっと頑張って結論を出したのは

鳴と最後の試合に出てから少しした時の事だった。

未だに正捕手の座にはつけていない。









鳴「確かに…辛いかも…というか絶対に辛いと思うけどさ」



鳴「なにも辞めることはないんじゃないの?監督のことなんて気にしなくていいんだよ」









受験勉強とか必要ないし〜!とか言ってコンビニの前で買ったアイスを食べてる鳴に


私はシニアを辞めたい、という話をした。









悩んだんだ。

このままでいいのかって。

悔しくないのかって。

それでも私は

逃げることを選んでしまったのだ。









正直もう、正捕手には戻れない気がしてならなかった。

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設定タグ:ダイヤのA , 御幸一也 , 沢村栄純   
作品ジャンル:アニメ
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ちあき(プロフ) - ダイヤ様さん» 個人的に1年トリオが好きなので絡ませてます!これからもガンガン更新していきますね! (2020年2月18日 0時) (レス) id: ea1ceb8449 (このIDを非表示/違反報告)
ダイヤ様 - ちあきさん» 243の話、かなり笑いました!!沢村の優しさと気遣いがいい…!1年トリオの反応も可愛い。更新を楽しみにしてます!! (2020年2月17日 23時) (レス) id: f3c6ebb892 (このIDを非表示/違反報告)
ちあき(プロフ) - すずさん» ありがとうございます!!嬉しいです…! (2020年2月16日 12時) (レス) id: ea1ceb8449 (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - 鳴くんの優しさにキュンキュンしました。素敵な作品ありがとうございます。これからも更新楽しみにしてます! (2020年2月16日 9時) (レス) id: ea774d1f7c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちあき | 作成日時:2020年2月13日 0時

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