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A「て、て、哲先輩!!!!!」
そんなこんなで部屋に来てしまったA。
御幸の部屋のドアを乱暴に開け、靴をホイホイ脱いですぐ哲の元へ。
哲「誰かと思ったら雛瀬か。」
A「はわわ……練習着や制服じゃない哲さんも素敵です…!!」
哲「ありがとう」
普段は結構ツンツンしてるというか
そんなにテンションを高くしないAが
こんなにテンションを上げている。
やっぱ哲パワーはすごい。
哲「雛瀬、髪乾かさないでここまで来たのか?」
A「は、はい!!哲さんがいると聞いていてもたってもいられず飛び込んできてしまいました!」
さっきの御幸とのやり取りと全然違うA。
恐らくこれが本来のAのテンションなのだろう。
哲「髪が濡れたままでは風邪をひいてしまう、乾かしてやろうか?」
A「え!?!?!?!?」
心配そうにAとAの髪を見て
哲は突然そんなことを言い出した。
ド天然炸裂!!!!!!!
Aの心に矢が数百本ぶっ刺さった瞬間である。
純「髪くらい自分で乾かせや」
A「お座りですよ!伊佐敷先輩!」
純「誰が犬じゃボケェ!!!」
まさかまさかのベタ展開。
少女漫画でよくあるやつ。
地味に伊佐敷はチラチラこっち見てる。
御幸(俺の時と違くない?てかここ俺の部屋なのにな)
こんな優しい言葉をかけられて
Aが頷かないはずもなく。
A「よ、よろしいんですか!?」
哲「ああ、雛瀬が風邪をひいたら困るからな」
A「おぎゃあ………」
ついにAが胸を抑えてうつ伏せになった。
悶えている。
しかも謎の言語を発してるし…。
A(やばいやばいやばい、私…男の人に…しかも哲さんに髪の毛乾かしてもらってる!?)
A(最初はなんだこの腹黒眼鏡って正直思ってたけどナイスすぎる…クソ…負けた気分)
御幸が誘わなかったらこんなことなかっただろう。
ふわふわと優しい手つきで髪を触って乾かす憧れのかっこいい先輩。
もうほんと癒しを提供(?)するはずが何故か特大の癒しを提供されてしまった。
A(青道高校1年B組、雛瀬A…我が人生に悔いなし…)
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作者名:ちあき | 作成日時:2020年1月22日 0時