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A(ありえないありえない)








男子部員たちが全員風呂に入ったと聞いて

Aは最後に風呂に入った。

1人となればこの浴場は更に広く感じる。









A(ありえない、ありえないんだって)









髪を洗うために髪を解こうとした時


1度鏡に映った自分の姿を眺めた。


大して変わらない自分の顔。


変わったのは髪型くらいで。









A「ほんと…亮介先輩の女子力のせいで私がミジンコに見えてきた…」









緩く結われた髪の毛。

あれからここまで

なんだかいつもと違うように感じた。









”かわいくて似合うと思う”









いつもと違うように感じたのは

多分この言葉があったのもある。









A(ありえないんだって、あの馬鹿のことだからそういう意味は全くない)








髪の毛を解いて

熱いお湯を頭から被る。

そしてずっと、唱えるように否定した。

少しドキッとした自分の気持ちを殺すようにひたすら、ひたすら。









A(アイツだよ?アイツのかわいいは違うんだよ、なのになんでこんなドキドキしてるわけ?おかしいよ)









今まで言われたことなかったから?


女の子として見てもらえてるのかもしれないと思ったから?


なんでその一言だけでこんなに驚いてしまったんだろう。









A(他の人に言われても全然そんなこと感じなかった、なのにそう感じるのは)



A(今までそんな感じじゃなかった栄純だったから?)









馬鹿正直で素直な栄純のことだし

軽いノリで冗談でそんなこと言う…とは考えにくい。

でもやっぱりなんか変だ。


それだけでこんなに慌てるなんて。









A(何なのこれ、もうモヤモヤ通り越してうざい!!わかんなすぎる!!)









私はあの時何にドキッとした?


降谷くんには感じなかった。


栄純だけだった。


でも今までそんなことなかった。


おかしい、何かがおかしくて頭爆発しそう。









A(しかも…貴子先輩たちがあんなこと言うから変になっちゃうし…もうほんと、ほんとわからない)




A(だってあの距離が普通なんだもん、今更どうにかできるものじゃない)









何度問いかけても答えは出なかった。


なんでこんなに嬉しく感じたんだろう。


かっこいいって、そういうこと?


かわいいって、どういうこと?

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作者名:ちあき | 作成日時:2020年1月22日 0時

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