【urt】恋する乙女は無敵なのです。【usss】

彼女のお誘い ページ10

　
「一緒にご飯行きません？」

「行かなーい」

「じゃあ映画とか」

「興味なーい」

「カラオケ！」

「気分じゃなーい」




こんにちは、絶賛フラれまくってる私です。


今日は楽曲Pとして彼らに提供する新曲の構想打ち合わせ。
一通りすり合わせが終わり、解散前に少し雑談。仕事モードから切り替えてうらたさんをデートに誘い、見事撃沈しています。



スタバは？新作のフラぺ飲みましょうよ！

じゃあ帰り道駅まで一緒に！



あの手この手で誘うものの、あえなく撃沈。こちらに目も向けない彼に、流石に万策尽きて肩を落とす。

何で今日そんなしつこいの、とうらたさんに言われ、
「この前そらるさん達と焼肉行ってるの見て羨ましくなっちゃったんです」と白状する。私もうらたさんにお肉焼いてあげたい。




「行ったったらええやんか〜冷たいなぁ〜！」




坂田さんが優しい。
いいんですよ、ダメ元だったので。でももっと言ってください。


ふざけてえーんと泣き真似をすると、坂田さんも「おーよしよし可哀想に〜！」とノッてくれた。




「つばき、そしたら俺と飯行く？」




名案！という様子で、俺らでうらたさん仲間外れにして美味いもん食っちゃおうぜ〜とニヤニヤする坂田さん。
なるほど羨ましがらせちゃおうって作戦ですね。………実効性はさておいて。

坂田さんのとのご飯も久しぶりで楽しみだなと思い、いいですね、行っちゃいましょう！と返事をする。

すると。




「へ〜そーいうことしちゃうんだ」




あ、まずい。
羨むどころか、負のオーラが。




「じゃあ俺はラマンとまーしーと美味いもの食いに行こ。坂田お前だけ仲間はずれ、おつ！」

「なっ…！！！」




センラ〜まーし〜叙○苑行こーぜ叙○苑。

お店のランクでもねじ伏せてくる恐ろしい反撃。




「坂田さん、私大丈夫なので皆さんと行ってきてください」




うらたさんとデートしたい私の下心をきっかけに、坂田さんに疎外感を味わわせるわけにはいかない。

それに根に持つうらたさんのことだ、ここで私を選んだら当分チクチク言われるだろう。

小声でそう告げれば、坂田さんは想像したのかう゛、確かに……と渋い顔になる。

じゃあ、つばきがこっち来ればええんちゃう？と言ってくれるけれど、流石にここまで拒否られて更にそちらに混ぜてくれとは図々しくて言えないし。


今日は大人しく一人飯を楽しもう。引き際って大事だ。





しつこくして嫌われたらヤだからね！
　
　

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