【urt】恋する乙女は無敵なのです。【usss】

▽ / urt ページ40

　
　
センラとの電話を終えた頃、家のインターホンが鳴った。カメラに映し出されたのは、ここ最近笑顔を見れていない彼女の姿。



『泣きそうでちょっと可哀想やったよ』



本当だ。確かにこれは、俺も彼女に謝らないといけない。





*





「急に来てごめんなさい…」




久々にちゃんと向き合って話せば、彼女は思っていたより萎れていた。こいつからしたら、どうしても解けない問題を前に答えも教えてもらえずに、ずっとキレられてたんだもんな。




「あの、この前のことなんですけど…」




私、本当に分からなくて…。と、言いづらそうに切り出す様子を見て、彼女に対する怒りはもうなくなっていた。
こちらに近づいてくることなく部屋で立っているつばきにおいで、と腕を広げて見せると、少し迷うそぶりを見せながらもおずおずと腕の中に収まりに来た。




「キツイ態度とってごめんね」

「！え……？」




謝りに来たのに先に謝られるとは思っていなかったのか、キョトンとしている。お前もさ、泣きそうになるんじゃなくてもっと怒ってもおかしくないのに、お人好しなやつ。




「俺はお前が言う通り、ガキなんですよ」

「…はあ、」

「だから、お前がチャラ男に言い寄られてるのとか、うざいおっさんに絡まれてるのとか、耐えられないわけ」




俺の言葉にようやく思い当たる節が見つかったのか、つばきは腕の中でハッとした。勢いよく顔を上げ、「あれは、別になんでもなくて…！」と必死になっている。
わかってるよ、お前の方にそんな気がないことは。




「疑ってるとかじゃなくて。……俺のに触んな、ってなるわけ」




お前に触って良いのも、近づいて良いのも、俺だけでしょ。



耳元でささやけば、腕の中でピクリと反応して顔を赤くした。俺が怒ってた理由、もうわかったよね？




「そんな風に、思ってくれてるって…全然思いませんでした」

「そうだろうね。鈍感だねぇつばきちゃんは」

「う……、気づけなくて、ごめんなさい」




「…あと、嬉しいと思っちゃってごめんなさい」と、ぎゅうと背中に手を回し胸に顔を擦り付けてくる。正直でよろしい。




「………私だって、うらたさんにだけ、触って欲しいです」

「ーーじゃ、消毒してあげるよ」




えっ？と戸惑うつばきを寝室に連行。

押し倒して服をずらし、肩に甘く噛みつく。




「ーーーねえ、他にどこ触られた？」




全部塗り替えるから、覚悟して。
　
　
　

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