【urt】恋する乙女は無敵なのです。【usss】

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理由もわからないまま喧嘩みたいになってしまったあの夜から１週間。彼との冷戦状態は続いている。

私の方は酔いも覚めて改めて彼に謝ろうと思ったのだけど、「わかんないのに謝るな」と言われてしまえば何も言えなくなった。


誰か、答えを教えてください。





*





「つばき、なんか今日うらたんと話してなくない？」

「………、」

「え！？」




何！？泣く！？と慌て出すセンラさん。泣かないよ、泣きそうだけど。
今日は打ち合わせで4人と会ったのだけど、うらたさんと間に仕事以外の会話は一切なし。

センラさんヘルプ…と半ベソで呟けば何かを察してくれたのか、「…よーし、ほんならお兄さんが話聞いたるわ」と肩を叩かれた。


うらたーん、今日つばきと飯行ってええー？


センラさんの呼びかけに対し「勝手にすれば」と目もくれず答える彼に、心がまたチクリと痛んだ。。















入ったファミレスで、うらたさんとの冷戦の概要を伝える。私の話をうんうんと聞いて、うらたん大人気ないねえ、と笑うセンラさんはなんだかすごく大人に見えた。




「日中普通やったのにってことは、打ち上げでなんかあったんやない？」

「打ち上げ……でも私、あの日はほとんどうらたさんと一緒にいなかったですよ」




いつもの打ち上げは彼の横にひっついている私だけど、あの日はいつもの打ち上げとはちょっと違っていて。
他界隈の人もいたし、何より運営のちょっと偉い人がお馴染みの人じゃなく。私の何が琴線に触れたのか知らないが、しつこく付き纏われていた。面倒臭かったなあ、あのおじさん…。




「そんなんなってたん？ごめんな助けてやれんくて」

「いえいえ！センラさんが謝ることでは、全然」




あの時あなた既に結構酔っ払ってましたしね。という言葉は胸に留めておく。

ちなみにそのおっさんそんなにヤバかったん？と聞かれ、渋い顔であの日のことを思い返す。


まず、距離が近かった。酔ってたら許されると思ってる、普通の会社だったらセクハラしそうなタイプ。
それから日本酒や焼酎といった度数の強いお酒を飲ませてくる人で。


本当に厄介な人だったんです…と辟易しながら話すと、センラさんは顎に手を当てて「…なるほどねぇ」と呟いた。




「うらたんはほんまに、大人気ないなあ」

「…？今のうらたさんの話じゃないですよ…？」




いや、こっちの話。と笑う彼の真意が読めなくて、私は頭にはてなマークを浮かべていた。
　
　
　

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